2020年4月 - 2023年3月
直下型地震による緩傾斜地盤の長距離流動型災害の原因究明とその防災対策
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
まず、Landsat 8データから正規化植生指数(NDVI)画像を作成することにより、流動によって誘発された被害の程度を評価した。また、ドローンを使用して得られた航空測量データから被害地域のDEMを作成することにより、流動によって引き起こされた地形の変化を評価した。一方で、現地で採取した試料の粒径分布を分析した結果、現地土が液状化発生しやすい地盤であることを確認でき、水膜現象の観点から検討を行った。水膜の形成を再現するために、1次元模型実験を実施した結果、浸透性の低い層の存在が地震後に地盤内に水膜を引き起こしたことが分かり、これが大規模な遅れ地盤変位の発生の原因と推定される。
次に、液状化に伴う遅れ流動破壊現象の発生機構の解明を目的とし,砂とシルトから成る成層緩傾斜地盤に対し二次元有効応力解析を行った.その結果,液状化層の上部にシルト等の透水係数の小さな土層が存在する場合,間隙水の地表への排水が砂-シルト層境界付近で阻害され有効拘束圧が低下すること,またそれに伴いせん断強度が低下し地盤の傾斜よる初期せん断力を下回った時点で側方流動が発生する遅れ流動破壊機構が推定される.
さらに、緩斜面の動的遠心模型実験を行い,震動終了後の間隙水のマイグレーションによる地盤の変形進行について調べた。その結果,加振後に地盤浅部において稼働摩擦角の一時的な増加と体積ひずみ及びせん断ひずみの増加を確認することができた。
最後に、中空ねじり試験装置、および三軸試験装置により、原位置採取試料を含む砂質土試料を用いて地下水の表層地盤への流入が継続した場合の地盤の大変形挙動を検討した。その結果、非常に緩い勾配の斜面でも、地下水の流入が継続すると容易に大変形に至ることを示した。また、地すべりが生じた箇所のボーリングデータを用い、地震発生時に被圧が生じていた可能性を想定した液状化判定を実施した。
次に、液状化に伴う遅れ流動破壊現象の発生機構の解明を目的とし,砂とシルトから成る成層緩傾斜地盤に対し二次元有効応力解析を行った.その結果,液状化層の上部にシルト等の透水係数の小さな土層が存在する場合,間隙水の地表への排水が砂-シルト層境界付近で阻害され有効拘束圧が低下すること,またそれに伴いせん断強度が低下し地盤の傾斜よる初期せん断力を下回った時点で側方流動が発生する遅れ流動破壊機構が推定される.
さらに、緩斜面の動的遠心模型実験を行い,震動終了後の間隙水のマイグレーションによる地盤の変形進行について調べた。その結果,加振後に地盤浅部において稼働摩擦角の一時的な増加と体積ひずみ及びせん断ひずみの増加を確認することができた。
最後に、中空ねじり試験装置、および三軸試験装置により、原位置採取試料を含む砂質土試料を用いて地下水の表層地盤への流入が継続した場合の地盤の大変形挙動を検討した。その結果、非常に緩い勾配の斜面でも、地下水の流入が継続すると容易に大変形に至ることを示した。また、地すべりが生じた箇所のボーリングデータを用い、地震発生時に被圧が生じていた可能性を想定した液状化判定を実施した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H02244
- 体系的課題番号 : JP20H02244
この研究課題の成果一覧
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論文
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土木学会論文集 79(13) n/a-n/a 2023年9月 査読有り責任著者
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Kansai Geo-Symposium 2021 42-47 2021年11月 査読有り筆頭著者