2009年
高齢慢性期入院症例における下腿2部位の周径差と移動能力との関係:―下腿三頭筋推定最大部と脛骨粗面位の周径差での検討―
理学療法学
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- 巻
- 36
- 号
- 2
- 開始ページ
- 58
- 終了ページ
- 61
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.15063/rigaku.KJ00005580968
- 出版者・発行元
- 日本理学療法士学会
【目的】下腿三頭筋の推定最大部(以下,最大周径)と脛骨粗面位周径(以下,粗面周径)の周径差を3群に分類し,周径差と移動能力との関連を検討すること。【方法】対象は,食形態や食事動作の自立度は様々であるが経口摂取が保たれている高齢慢性期入院症例57例(男性26例,女性31例,年齢80.4±9.9歳:平均±標準偏差)。周径差は,最大周径が粗面周径より+1.5cm以上の症例をⅠ群,+1.0cmから-1.0cmをⅡ群,-1.5cm以上をⅢ群の3群に分類した。【結果】63%はⅢ群に属し,Ⅱ群を加えた割合は全症例の91%に達した。また,周径差と移動能力との間に有意な関連が認められた(p<0.001)。【結論】下腿周径の測定部位とされる下腿三頭筋最大膨隆部が高齢慢性期入院症例の大多数で見いだせないことが判明し,他のより客観的な基準が必要と考えられた。また,周径差は移動能力を反映することが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.15063/rigaku.KJ00005580968
- ISSN : 0289-3770
- CiNii Articles ID : 110007227483
- CiNii Books ID : AN10146032