共同研究・競争的資金等の研究課題

2013年 - 2016年

高CO2による気孔分布パターン形成の解析

文部科学省  科学研究費補助金(若手研究(A))  若手研究(A)

課題番号
25711017
体系的課題番号
JP25711017
配分額
(総額)
14,430,000円
(直接経費)
11,100,000円
(間接経費)
3,330,000円
資金種別
競争的資金

本申請研究はシロイヌナズナ子葉をモデル材料として高CO2 の葉表皮細胞の気孔分化・形態形成に対する影響を定量的・統計的に検討することを目指しています.計画初年度である本年度はシロイヌナズナ子葉における広域顕微鏡画像の取得・解析のフレームワークの構築に取り組みました.申請時の計画通り,成熟した孔辺細胞特異的にGFP-ERを発現するエンハンサートラップラインE1627 の子葉に対する蛍光色素FM4-64 の生体染色および,多点共焦点撮影と画像解析による半自動繋ぎ合わせにより,葉身2 mmほどの子葉表皮組織全体における細胞輪郭と気孔分布の可視化を実現しました.これは染色条件および撮影・画像解析条件の最適化の検討によるものです.また,申請時より高CO2 により異形化する予備的結果を得ていましたが,本年度はこの形状変化を定量的かつ効果的に理解するための測度の検討を実施しました.まず,表皮細胞の形状を評価するための標準データとして,セルラーゼ処理によって異形化した表皮細胞(葉身1 mm以下)の共焦点画像を撮影し,細胞面積および細胞伸長度などの測度とのクラスタリングを実施したところ,稠密度が表皮細胞の異形化(特に突出部形成)を効率的に定量表現できる尺度であることが示唆されました.また,セルラーゼ処理した表皮細胞をモデルとして,数理モデル解析の専門家である九州大学の三浦岳教授との協同により,葉表皮細胞の異方成長パターンを理解するための数理モデルについての検討も進めました.次年度以降,この方法論を駆使して高CO2処理による異形化の可能性を定量的に評価します.

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/25711017.ja.html
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-25711017
ID情報
  • 課題番号 : 25711017
  • 体系的課題番号 : JP25711017