Profile Information

Affiliation
professor, Faculty of Cultural Policy and ManagementDepartment of Art Management, Shizuoka University of Art and Culture
Degree
修士(哲学)(慶應義塾大学)

Researcher number
70460516
J-GLOBAL ID
201801003003712394
researchmap Member ID
B000304801

External link

芸術に関われる、特に芸術イベントをマネジメントする職業に就きたいという気概のある人材を、文化的芸術的感性を持った実務家として社会に送り出すことがひとつの使命だと考えます。もちろん芸術業界のみならず、企業社会や教育界でも学んだことを生かして、文化と芸術をとおして社会貢献のできる人材となってほしいと思います。
西洋美術史の授業においては、古代ギリシア・ローマからルネッサンス、バロック、ロココ、そして近現代の多様な美術作品の魅力を伝えることのほか、芸術のパトロネージ、芸術と国家、芸術と政治など、それぞれの美術作品が成立した背景を多角的に取り上げます。例えば「パリの変化・発展にともなう美術の変化」「絵の大きさの変化」「不況下におけるアメリカの巨大絵画の誕生」など、美術史の基本的な知識や理論に加え、美術を広い視点から見渡して、歴史や社会、文化の脈絡の中で理解し、貴重な文化遺産の継承と、これからの日本の文化の発展の一翼を担える能力を習得することを期待します。
また、作品と芸術家にとって最良の環境を整え鑑賞者に提供するアートマネジメントのプロフェッショナル、つまり芸術活動の基盤を支える仕事は、まず人とのコミュニケーションが好きで他者への眼差しを持つことのできる姿勢を持たないと務まりません。および、芸術家や鑑賞者との時には相容れない主張や要求をつなぎ、そこから新しい可能性を生み出すことのできる心の広さを持つことも必要でしょう。これらには修業が必要です。授業内で美術館・展覧会の見学・調査等の課題にもとづいた発表・討論の機会を増やすことで、社会に出てからも人前で物怖じしない骨太の精神を養ってほしいと思います。また日常の交流においても、学園祭や課外活動などへ積極的に参加をして広い視野を持つようにしてください。さらに「獣身を成して人心を養う」の如く、知力だけではなく体力的にも優れたバランスを持ち、あきらめず、ねばり強い忍耐力を身につけてください。


Education

  2

Papers

  8

Misc.

  9

Books and Other Publications

  10

Presentations

  2

Research Projects

  2

Other

  4
  • Sep, 2022 - Sep, 2022
    「江戸時代からの型紙染色文化を引き継いだ、浜松の機械染色の型紙。今、浜松の学生が保存修復に取り組んでいる。」 幕末の 19 世紀初頭、農家の副業であった綿織物の生産量は増加し、農家の依頼で藍染を営む紺屋も村々にあった。天竜区水窪町奥領家の守屋家も、かつてはそのような紺屋で、多くは農業や林業の作業着を染めていたという。 守谷家に伝わる『染型紙』542 枚が静岡県指定有形民俗文化財として保存されており、本展でその一部を公開する。 イギリスからローラー捺染機が輸入され、京都で日本初の機械染色が始まったのは 1898(明治 31)年 4 月である。その 2 年後の 1900(明治 33)年 4 月、浜松の池谷七蔵が発明した捺染機「片面形糊付機」により、木綿中形株式会社、後の日本形染株式会社が、機械染色を始めた。 池谷七蔵が発明した捺染機はその後、幾多の職人や技術者の手を経て改良 され、カゴヅケ(籠付、篭付)と呼ばれ、1950~1970 年代の白絣やウール 着尺の生産に活躍した。 浜松市博物館と静岡文化芸術大学は、2019(平成 31)年春の特別展『浜松の染色の型紙』で、カゴヅケの型紙を紹介した。しかし、製作されてから博物館に寄贈されるまでの長い年月の間に劣化し、破れて展示できない型紙も数多い。そこで学生による型紙レスキュー隊が、昨年から型紙の保存修復作業(レスキュー作業)を始めた。 保存修復作業は、まず一枚一枚調査し、記録することから始まる。そして、破れを繕い、ちぎれた破片をつなぎ合わせ、劣化した紙を裏打ちする、繊細さと根気が求められる作業である。 浜松の染色の歴史に裏付けられた機械染色の型紙の保存修復作業、型紙レスキュー隊の活躍の成果をご覧いただきたい。
  • Nov, 2021 - Dec, 2021
    浜松市博物館と静岡文化芸術大学は、2019(平成 31)年春の特別展『浜松の染色の型紙』で、【カゴヅケ】という機械染色に使用された【型紙】を紹介した。しかし長い年月の間に劣化し、破れて、展示できない型紙もたくさんあった。そこで立ち上げたのが型紙レスキュー隊である。 この展覧会では、レスキュー作業でかつての姿を取り戻した型紙と、型紙レスキュー隊の活動を紹介した。 レスキュー作業は、まず一枚一枚調査し、記録することから始まった。そして破れを繕い、ちぎれた破片をつなぎ合わせ、劣化した紙を裏打ちする、緊張と根気が求められる作業である。 近代から現代の浜松の産業遺産、そして文化財【カゴヅケの型紙】 を未来に伝承したい!!型紙レスキュー隊は今日も活動を続けている。 2021 年 11 月 主催:浜松市博物館、静岡文化芸術大学 会場:静岡文化芸術大学 中央ホール
  • Oct, 2019 - Oct, 2019
  • Jun, 2018 - Jun, 2018
    浜松発祥と言われる機械染色技術「籠(篭)付け」に使用された型紙を展示した。 静岡文化芸術大学と浜松市博物館は、平成29年度から「籠(篭)付け」に使用された型紙を通して、浜松の選書君荻法とデザインに関する共同研究を進めた。この展覧会は、研究に参加する学生による中間報告として実施した。 機械染色の型紙を通して、近代から現代の機械染色の歴史やデザインを振り返るきっかけとなった。