共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年 - 2019年

都市における援助希求の多様性に対応する公私連携ケアモデルの研究開発

科学技術振興機構  社会技術研究開発  安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築
  • 島薗進, 立森久照, 水流聡子, 笠井清登, 赤川学, 金子順一

課題番号
16816144
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
87,851,400円
(直接経費)
67,578,000円
(間接経費)
20,273,400円
資金種別
競争的資金

平成27年度から始められている川崎市の全市民を対象とした地域包括ケアシステムにおいて、いかにして公私の適切な連携が行われ、有効な援助希求の把握と支援活動を行うことができるかについて学際的な研究開発を行う。 21世紀に入って、「無縁社会」といった言葉が用いられるようになったことからも分かるように、さまざまな点で弱さを抱えた住民が孤立し、行政や医療機関など公的なシステムによるケアや支援が及ばないという事態が深刻化している。とりわけ、大都市においてそれは顕著になっている。 国が取り組んでいる地域包括ケアシステムは、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制を整えることを目指したもので、それはもちろん重要であるが、さまざまな援助希求を抱えた住民のケアという視点から見ると限定的なものだ。これに対して川崎市は、全市民を対象とした地域包括ケアシステムの構築を市政の最重要課題に掲げ、市役所の組織機構の見直しを含めた取り組みを開始している。本研究開発は川崎市および諸機関の協力を得て、この川崎市の地域包括ケアに実践的に関わりつつ、どのような困難があり、どのような克服の道があるかを調査し研究開発を行おうとするものである。さらに川崎市で見出された所見に基づき、他の地域にも社会実装できるようなモデルの構築をも目指している。

ID情報
  • 課題番号 : 16816144