共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2005年

ルールにもとづいた視覚探索課題における46野とV4野のニューロニ活動の相互作用

文部科学省  科学研究費補助金(若手研究(B))  若手研究(B)

課題番号
16700254
体系的課題番号
JP16700254
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,700,000円
(直接経費)
3,700,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

複数の刺激の中から状況に応じて必要なものを探し出す視覚探索では、ボトムアップ性とトップダウン性の2つの注意機構が働いている。これら2つの注意過程の神経機構を調べるため、視覚探索課題を遂行しているサルのV4野と前頭眼野(FEF野)からニューロン活動を記録し、解析した。実験では2つの注意過程による神経活動を分離可能な多次元視覚探索課題を導入した。各試行では6個の刺激配列が呈示され、その中には、色次元で異なる刺激と形次元で異なる刺激が1つずつ含まれる。目標刺激を探すためのルールは2つあり、形次元探索ルールのときは形次元で異なる刺激を、色次元探索ルールのときは色次元で異なる刺激にサッカードを行うと報酬がもらえる。正しく目標刺激を選択するためには、ボトムアップ性注意による信号(どちらの次元で目立つ刺激であるか)とトップダウン性注意による信号(どちらの次元で探索するか)を組み合わせて、目標刺激の位置信号(どの刺激が目標であるか)を脳内で生成する必要がある。実験の結果、V4野ではトップダウン性注意による修飾効果に比べてボトムアップ性注意による効果がより強く生じていること、FEF野においてはトップダウン性注意による影響が主として生じていることが見出された。また、V4野における注意効果のダイナミクスを詳細に解析した結果、ボトムアップ性注意による修飾効果が視覚探索過程の前半期でトップダウン性注意による効果が後半期により強く生じていることが明らかになった。

リンク情報
URL
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/16700254.ja.html
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16700254
ID情報
  • 課題番号 : 16700254
  • 体系的課題番号 : JP16700254