2018年6月22日
神経科学は精神医学の科学性を担保できるのか
第114回日本精神神経学会学術総会
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- シンポジウム・ワークショップ パネル(指名)
- 開催地
- 神戸ポートピアホテル
「神経科学は精神医学の科学性を担保する」という素朴な考えは「精神障害は脳の障害である」というテーゼを前提にしているが、このテーゼは正しくないと筆者は考える。筆者は、精神障害の病理を一個体の人間における社会文化的環境に対する適応不全に求めるべきだと考える。本発表では、こうした筆者の持論に基づき、精神医学の科学性を担保するのは「神経科学」ではなく、一個体の人間がとる適応的行動を対象とした「人間行動生態学」になる可能性を示した。