2013年1月
精神療法の方法論的基礎づけ―精神医学基礎論(Philosophy of Psychiatry)の観点から―
修士学位論文(東京大学大学院 総合文化研究科)
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 学位論文(修士)
言語的介入を主体とした精神療法という、一見非科学的にも見える治療行為を、科学的な治療としてどのように位置づけたらいいのかについて、最近興隆しつつある精神医学基礎論(Philosophy of Psychiatry)という分野の成果に依拠して考察した。その過程で、私たち人間の語り行動は、その言語的内容が他の言語的内容と意味的(合理的)関係を取り結ぶとともに、語りそのものが他の行動と因果関係をもつことに注目し、「語り行動モデル」と呼ぶ心のモデルを提唱した。