共同研究・競争的資金等の研究課題

2015年4月 - 2019年3月

深海における地磁気異常が明らかにする古地磁気変動

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
15H05207
体系的課題番号
JP15H05207
配分額
(総額)
16,120,000円
(直接経費)
12,400,000円
(間接経費)
3,720,000円

深海における地磁気観測から得られる地磁気異常を利用することで、海洋底の磁化の記録から、地磁気の逆転より詳細な古地磁気変動を読み取ることが本研究の目的である。具体的には、設定した調査海域において海上および深海における地磁気観測を実施し、得られた地磁気観測データを解析して、海洋底の磁化変化を推定する。
本年度の最も大きな実績は、調査海域3(インド洋、スリランカの南の海域)での観測を、H29年7~8月にドイツの研究船「Sonne」による調査航海により実施できたことである。観測のために、日本から船上3成分磁力計を準備してこの調査航海に持ち込み、ドイツの観測機器も利用することで、海上での地磁気観測データを取得した。この調査海域3は、インド洋で白亜紀スーパークロンの時期に形成された海洋底が存在する海域であり、観測により得られた地磁気観測データの解析を進めることで、地磁気異常データから白亜紀スーパークロンにおける古地磁気変動の抽出を試みる予定である。
調査海域1(インド洋、マリーセレストトランスフォーム断層とアルゴトランスフォーム断層を含む海域)で得られたデータの解析結果の一部と、調査海域2(インド洋、マダガスカル島の南の海域)での調査概要と初期解析の結果については、関連学会で公表した。調査海域2は、インド洋で白亜紀スーパークロンの時期に形成された海洋底が存在する海域であるが、比較的大きな振幅を持つ地磁気異常が観測されている。
マリアナトラフ背弧海盆での新たな調査を、国立研究開発法人海洋研究開発機構の研究船利用公募課題として提案したが、残念ながら不採択であった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-15H05207
ID情報
  • 課題番号 : 15H05207
  • 体系的課題番号 : JP15H05207