論文

2017年3月

【こんなときどうする?(腹部編)】 MicrogastriaのGER

小児外科
  • 西 明
  • ,
  • 五嶋 翼
  • ,
  • 谷 有希子
  • ,
  • 高澤 慎也
  • ,
  • 山本 英輝

49
3
開始ページ
241
終了ページ
244
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)東京医学社

症例1は単心室症・肺動脈閉鎖・内臓錯位・無脾症と出生前診断された男児で、在胎38週6日、体重2816gで出生した。日齢34にBlalock-Taussig shunt術、4ヵ月時にGlenn手術を施行した。経過中にMRSA髄膜炎後水頭症となり、4ヵ月時にオンマイヤリザーバー、5ヵ月時にVPシャントを造設された。また、上部消化管造影(UGI)にて小胃症、胃食道逆流(GER)が判明し、1歳3ヵ月時には食道裂孔滑脱ヘルニアが出現したため、開腹下食道裂孔ヘルニア根治+噴門形成術(Nissen法)+胃瘻造設術を施行した。術後4日目に胆汁性腹膜炎を発症したため、食道裂孔近くの総胆管の損傷部を縫合修復した。生後1歳8ヵ月時に再Nissen手術、胃拡大術と再噴門形成術を施行した。4歳5ヵ月現在、体重9.2kg(-3.4SD)である。症例2は単心室症・内臓錯位と術前診断された男児で、在胎40週1日、体重3316gで出生した。日齢13日に肺動脈絞扼術を受け、生後早期から嘔吐頻回でUGIにて小胃症、GERが判明、EDチューブ管理となり、3ヵ月時に胃拡大術+胃瘻造設術、8ヵ月時にGlenn術、1歳9ヵ月時にFontan術を施行した。2歳7ヵ月現在、体重10.1kg(-2.0SD)である。

ID情報
  • ISSN : 0385-6313
  • 医中誌Web ID : 2017308950

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