共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

教師教育における「批判的省察」の理論的・実証的研究:「省察」概念の再構築に向けて

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費
  • 高野 貴大

課題番号
17J00726
体系的課題番号
JP17J00726
配分額
(総額)
2,800,000円
(直接経費)
2,800,000円
(間接経費)
0円

本年度は、採用初年度に引き続き研究資料の収集と米国での現地調査を行い、おおむね予定通りに研究を実施できた。
研究資料の収集として、教師の「省察」概念にかかわる基礎的文献の収集に加え、米国における教師教育施策の歴史と現状、課題にかかわる文献、調査報告書等を収集した。具体的には、米国で現在進行中の「社会正義」を志向する教員養成プログラムに関する文献を収集し、それがコミュニティ・ベースという文脈で広がりを見せる現状を把握した。また、「社会正義」を志向する教員養成プログラムとして、全米で広がりを見せる教員レジデンシープログラムについて、全米ネットワーク組織の資料や研究論文等の収集を行った。
これらの研究資料の収集と並行して、2回の米国での現地調査を行った。1回目は、2018年9月中旬に、コロラド州デンバー、イリノイ州シカゴで実施した。コロラド州デンバーでは、コロラド大学デンバー校を訪問し、教員レジデンシープログラムの担当教員にインタビュー調査を行った。さらに、プログラム受講者が受講する講義も参観し、「社会正義」の実現という視点が大学での講義にいかに包含しているかを実態把握できた。イリノイ州シカゴでは、「社会正義」を志向する教員養成の現状と課題に見識の深いデポール大学の教員にインタビュー調査を行った。そのなかで、コミュニティ・ベースの視点が米国の教員養成においてより重視されている点を把握できた。2回目の調査は、2019年3月中旬にワシントン州シアトル学区で実施した。まず、学区教育委員会の教員レジデンシープログラム担当者にインタビュー調査を行った。次に、プログラム受講者が実際に学校でどのような実践を展開しているかを把握した。具体的には、プログラム受講者と出身者にプログラムの現状と課題についてインタビュー調査を行った。さらに、プログラム出身の教員が働く学校の管理職にも聞き取りができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17J00726
ID情報
  • 課題番号 : 17J00726
  • 体系的課題番号 : JP17J00726

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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