共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2021年3月

生体内多成分の同時検出を目的とする生物発光プローブの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
19K16341
体系的課題番号
JP19K16341
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

2019年度研究計画に基づき以下の2つ研究を行った。
①長波長化したルシフェリンアナログの合成
既存の2-iodo-6-methoxybenzothiazoleと2-propyn-1-olとの薗頭カップリングによりプロパルギルアルコールの導入したベンゾチアゾールを構築した。さらに得られたプロパルギルアルコールの還元によりアリルアルコールを得た後にアルコールを酸化することで共役アルデヒドの合成に成功した。その後のチアゾリン環構築が難航したため、シンナムアルデヒドをモデル基質としてチアゾリン環の構築を検討したところ、低収率ながら共役アルデヒドからチアゾリン環を合成することに成功した。今後は収率の改善を行い、実際の基質に適用および共役系の延長したルシフェリンの合成を行う。
②遷移金属触媒を用いたトランスヒドロメタル化の検討
上記のプロパルギルアルコールを用いて、遷移金属触媒を用いたアルキンへのトランス選択的なヒドロメタル化反応の検討を行った。ルテニウム触媒を用いたトランスヒドロシリル化はベンゾチアゾールのようなヘテロ環を持つ基質でも問題なく進行し、種々の条件検討の結果、ジクロロメタン中高濃度・短時間条件で[RuCp*Cl(MeCN)3]PF6を用いるとγ位選択的にシリル基が導入されたアリルアルコールを良好な収率で得ることを見出した。今後他の金属種の導入、位置選択制の制御、導入した金属種から他の置換基へ変換反応の検討を行うことで置換基が導入された長波長化ルシフェリンアナログの合成を展開し、得られた化合物の生物発光特性を調べる予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K16341
ID情報
  • 課題番号 : 19K16341
  • 体系的課題番号 : JP19K16341