Takahiro IIDA
(飯田 高大)
Modified on: 01/30
Profile Information
- Affiliation
- School of Fisheries Sciences, Hokkaido University
- Degree
-
博士（水産科学）、2007年(北海道大学)
- J-GLOBAL ID
- 201101085655958810
- researchmap Member ID
- B000005367
- External link
研究課題と活動状況: 近年、地球温暖化の鍵を握る大気中の二酸化炭素の濃度が上昇を続けている。この二酸化炭素の上昇を予測する上で現在最も重要とされているのは、大気から海洋・海洋から大気への二酸化炭素のフラックスである。この二酸化炭素のフラックスは、海洋の植物プランクトンが光合成を行うことによる炭素固定量（基礎生産量）に左右される。南極・北極の両極域は非常に高い基礎生産力を持つため、極域の生物生産の時空間変動が地球規模の炭素循環に大きな影響を与えることは自明である。以上のような観点から、南極・北極の植物プランクトン種、生物生産力の長期的な時空間変動と、気候変動に関連した変動要因に関する研究をbi-polarな視点で進めている。
また、ベーリング海・北極海では、しばしば大規模な円石藻類の大発生が発生している。円石藻類は細胞の周囲に炭酸カルシウムの殻を形成する。海水中において円石藻類が炭酸カルシウムを形成することにより海水中のアルカリ度が低下する。そのことにより海水中における炭酸系の平衡から海洋から大気へ二酸化炭素が放出されることで、植物プランクトン全体による基礎生産力の変動とともに、特定の植物プランクトンの挙動が地球規模の炭素循環に寄与することが指摘されている。リモートセンシング及び海洋光学観測を用い、人工衛星から全球的な円石藻類分布のモニタリング手法を開発し、全球的な炭素循環を明らかにする上で一助となる研究を行っている。
極域観測歴: 2001年6月～8月：ベーリング海（北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2002年6月～8月：ベーリング海（北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2003年3月：アラスカ湾（米国アラスカ大学海洋研究所 調査船Alpha Helix）、
2003年7月～8月：ベーリング海 （北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2004年8月：ベーリング海（海洋研究開発機構研究船 みらい）、
2005年7月～8月：ベーリング海（北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2006年8月～9月：オホーツク海（ロシア極東水理気象研究所 調査船クロモフ号）
2007年～2008年 JARE49夏隊 生態系モニタリング
2008年～2009年 JARE50夏隊 生態系モニタリング
2011年～2012年 JARE53夏隊同行者
2012年～2013年 JARE54夏隊同行者
2013年 GRENE北極研究観測事業（おしょろ丸）
2014年 JARE55夏隊 基本観測（海洋物理・化学）
2015年 JARE56夏隊 基本観測（海洋物理・化学）
また、ベーリング海・北極海では、しばしば大規模な円石藻類の大発生が発生している。円石藻類は細胞の周囲に炭酸カルシウムの殻を形成する。海水中において円石藻類が炭酸カルシウムを形成することにより海水中のアルカリ度が低下する。そのことにより海水中における炭酸系の平衡から海洋から大気へ二酸化炭素が放出されることで、植物プランクトン全体による基礎生産力の変動とともに、特定の植物プランクトンの挙動が地球規模の炭素循環に寄与することが指摘されている。リモートセンシング及び海洋光学観測を用い、人工衛星から全球的な円石藻類分布のモニタリング手法を開発し、全球的な炭素循環を明らかにする上で一助となる研究を行っている。
極域観測歴: 2001年6月～8月：ベーリング海（北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2002年6月～8月：ベーリング海（北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2003年3月：アラスカ湾（米国アラスカ大学海洋研究所 調査船Alpha Helix）、
2003年7月～8月：ベーリング海 （北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2004年8月：ベーリング海（海洋研究開発機構研究船 みらい）、
2005年7月～8月：ベーリング海（北海道大学練習船 おしょろ丸）、
2006年8月～9月：オホーツク海（ロシア極東水理気象研究所 調査船クロモフ号）
2007年～2008年 JARE49夏隊 生態系モニタリング
2008年～2009年 JARE50夏隊 生態系モニタリング
2011年～2012年 JARE53夏隊同行者
2012年～2013年 JARE54夏隊同行者
2013年 GRENE北極研究観測事業（おしょろ丸）
2014年 JARE55夏隊 基本観測（海洋物理・化学）
2015年 JARE56夏隊 基本観測（海洋物理・化学）
Research Interests
25Research Areas
2Research History
4-
2016 - Present
-
2007 - 2015
-
2006 - 2007
Education
2-
2004 - 2007
-
2002 - 2003
Committee Memberships
5-
2013 - Present
Awards
2Papers
29-
Journal of Oceanography, 75(6) 485-501, Dec, 2019 Peer-reviewed
-
Journal of Geophysical Research: Oceans, 123(2) 939-951, Feb, 2018 Peer-reviewed
-
POLAR SCIENCE, 12 19-24, Jun, 2017 Peer-reviewed
-
POLAR SCIENCE, 10(3) 270-277, Sep, 2016 Peer-reviewed
-
MARINE ECOLOGY PROGRESS SERIES, 525 229-243, Apr, 2015 Peer-reviewed
-
GLOBAL CHANGE BIOLOGY, 20(10) 3004-3025, Oct, 2014 Peer-reviewed
-
POLAR SCIENCE, 8(3) 283-297, Sep, 2014 Peer-reviewed
-
PROGRESS IN OCEANOGRAPHY, 126 233-241, Aug, 2014 Peer-reviewed
-
33 85-88, 2014
-
POLAR BIOLOGY, 36(9) 1293-1304, Sep, 2013 Peer-reviewed
-
PLoS ONE, 8(8) 8(8): e71766. doi:10.-1371/journal.pone.0071766, Aug 21, 2013 Peer-reviewed
-
JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH-OCEANS, 118(4) 1995-2013, Apr, 2013 Peer-reviewed
-
Journal of Geophysical Research: Oceans, 118(4) 1995-2013, 2013 Peer-reviewed
-
CONTINENTAL SHELF RESEARCH, 34 7-17, Feb, 2012 Peer-reviewed
-
南極資料, Vol.56, No.3, 447-455, 2012 Peer-reviewed
-
MARINE ECOLOGY PROGRESS SERIES, 424 191-204, 2011 Peer-reviewed
-
ESTUARINE COASTAL AND SHELF SCIENCE, 78(2) 237-249, Jun, 2008 Peer-reviewed
-
南極資料, Vol.52, No.3, 421-436, 2008 Peer-reviewed
-
月刊海洋, No.50, 99-106, 2008
-
月刊海洋, No.50, 127-137, 2008
Misc.
29-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), 63(63) 1-12, Jun, 2017
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), 58(58) 1-9, Aug, 2016
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), (56) 1-20, Jun, 2016
-
NPAFC doc. 1635. The North Pacific Anadromous Fish Commission (NPAFC), Apr, 2016
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), 54(54) 1-15, Feb, 2016
-
JARE Data Rep, 351 (Mar. Biol. 59), 2016
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), 53(53) 1-14, Jan, 2016
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), 52(52) 1-14, Dec, 2015
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), 51(51) 1-8, Jul, 2015
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), (49) 1-15, Jun, 2015
-
極域科学シンポジウム講演予稿集(CD-ROM), 6th, 2015
-
JARE Data Rep, 332 (Mar. Biol. 48) 17p, 2015
-
JARE DATA REPORTS (Marine Biology), 47(47) 1-17, Nov, 2014
-
極域科学シンポジウム講演予稿集(CD-ROM), 5th, 2014
-
極域科学シンポジウム講演予稿集(CD-ROM), 5th, 2014
-
JARE Data Report, Marine biology, 44 1-19, 2014
-
日本海洋学会大会講演要旨集, 2012, 2012
-
JARE data reports, 321, 2012
-
JARE data reports. Marine biology, 41 1-13, Sep, 2011
Presentations
43-
SCAR open science conference, Auckland, Aug, 2014
-
Ocean Science Meeting, Honolulu, Feb, 2014
-
国立極地研究所共同研究集会, Oct, 2013
-
2013年度日本海洋学会春季大会, 2013
-
The 34th Symposium on Polar Biology, 2012
-
2012年度日本海洋学会春季大会, 2012
-
2012年度日本海洋学会春季大会シンポジウム, 2012
-
「極域における環境と生態系の変動に関する研究」 キックオフシンポジウム、東京海洋大学, 2012
-
ASLO 2012 Aquatic Sciences Meeting, 2012
-
The 33rd Symposium on Polar Biology, 2011
-
Plankton 2011, Plymouth, UK, 2011
-
ESSAS Open Science Meeting, Seattle, USA, 2011
-
JST-DIISR Final Joint Workshop, 2011
-
Joint PI Workshop of Global Environment Observation Mission, 2010
-
The 32nd Symposium on Polar Biology, 2010
-
1st Asian Workshop on Ocean Color, Hakodate, 2010
-
2010年度日本海洋学会秋季大会, 2010
-
2010年度日本海洋学会春季大会, 2010
Teaching Experience
1Professional Memberships
2Research Projects
10-
科学研究費補助金 基盤研究（B), 日本学術振興会, Apr, 2015 - Mar, 2018
-
科学研究費補助金 基盤研究(A), 日本学術振興会, 2012 - 2017
-
GCOM-C研究公募, 宇宙航空研究開発機構, 2014 - 2016
-
Grants-in-Aid for Scientific Research, Grant-in-Aid for Scientific Research (A), Japan Society for the Promotion of Science, Apr, 2011 - Mar, 2015
-
科学研究費補助金 基盤研究(A), 日本学術振興会, 2011 - 2015
-
GCOM-C研究公募, 宇宙航空研究開発機構, 2009 - 2013
-
科学研究費補助金 基盤研究(B), 日本学術振興会, 2008 - 2011
-
科学研究費補助金 若手研究（スタートアップ）, 日本学術振興会, 2007 - 2008
-
融合研究シーズ, 情報システム研究機構 新領域融合研究センタ, 2007 - 2007
-
科学研究費補助金 （特別研究員奨励費）, 日本学術振興会, 2006 - 2007
Academic Activities
1Other
1-
21世紀を迎えた現在、地球温暖化・オゾン層破壊・海洋汚染等の環境問題が深刻化している。このような地球レベルの問題を抱えながら、地球楓ﾊの7割以上を占める海洋と地球環境変動との関わりは未だ理解されていない。特に人間活動域から遠く離れ、地球環境変動の影響を最も顕著に受ける南極海域南大洋では、観測の困難さから未解明の部分が数多く残る地域である。しかし近年、人工衛星から地球楓ﾊを観測するリモートセンシング技術が急速に発達し、我々の地球に関する情報収集能力が増大した。特に直接観測に困難が伴う極域ではその成果は非常に大きなものであった。さらに近年のコンピュータサイエンスの急速な発達により、収集した情報の処理能力も増大し、新しいサイエンスフィールドが構築されている。長期のデータ蓄積が必要な南極地域モニタリングにおいて衛星観測は海洋環境を瞬時に広域を繰り返し観測でき、様々な時空間スケールで海洋の諸現象を捉えることができることから、地球環境変動機構解明に非常に有用な道具である。このような趨勢の中で、これからの地球環境南極地域研究には衛星による水温、海上風、海面高度、海氷分布、植物プランクトン、水蒸気量などの情報利用なしで成り立たない状況である。これらのことを鑑み、今後の研究は衛星リモートセンシングと従来の現場観測等を組み合わせた、海洋環境を多面的かつ総合的に探求する新しい海洋環境変動解析手法を確立し、海洋環境変動への新しい方法論を展開したいと考えている。
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