2004年 - 2006年
プロゲステロンの植物における生合成と生理的役割に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
1 プロゲステロンは植物に普遍的に存在していることが、質量分析で明らかになった。従来報告されてきたデータと比べてその内生量は極めて低くホルモンレベルにあることが分かった。
2 プロゲステロンばかりでなく、その代謝物である5α-ジヒドロプロゲステロン、アロプレグナノロンなどのニューロステロイドとよばれるステロイドも植物に存在することが明らかになった。また、エストラジーオールがシロイヌナズナにおいてのみ微量ながら存在した。したがって、動物ステロイドホルモンは植物の中で合成されていることが確認された。
3 ブラシノステロイドの生合成や受容体の変異植物について内生動物ステロイドホルモンを分析した結果、ブラシノステロイド生合成酵素は植物中での動物ステロイドホルモンの合成には基本的に関係していないものと考えられた。
4 プロゲステロンはシロイヌナズナおよびエンドウ(生合成変異体1h)の幼植物に対して成長促進を示した。ただし、高濃度では成長抑制作用を示した。エンドウの場合、エストラジオールは成長促進効果を示さなかったので、プロゲステロンの働きがエストラジオールを介するものではないと考えられた。
5 動物の1回膜貫通型および7回膜貫通型のプロゲステロン結合タンパク質(受容体)をコードする遺伝子と相同性の高い遺伝子をイネやシロイヌナズナからクローニングし、その発現解析を行うとともに、遺伝子破壊株の表現型を調べた結果、プロゲステロンは生殖成長ばかりでなく栄養生長にも生理的役割を持っていると考えられた。
2 プロゲステロンばかりでなく、その代謝物である5α-ジヒドロプロゲステロン、アロプレグナノロンなどのニューロステロイドとよばれるステロイドも植物に存在することが明らかになった。また、エストラジーオールがシロイヌナズナにおいてのみ微量ながら存在した。したがって、動物ステロイドホルモンは植物の中で合成されていることが確認された。
3 ブラシノステロイドの生合成や受容体の変異植物について内生動物ステロイドホルモンを分析した結果、ブラシノステロイド生合成酵素は植物中での動物ステロイドホルモンの合成には基本的に関係していないものと考えられた。
4 プロゲステロンはシロイヌナズナおよびエンドウ(生合成変異体1h)の幼植物に対して成長促進を示した。ただし、高濃度では成長抑制作用を示した。エンドウの場合、エストラジオールは成長促進効果を示さなかったので、プロゲステロンの働きがエストラジオールを介するものではないと考えられた。
5 動物の1回膜貫通型および7回膜貫通型のプロゲステロン結合タンパク質(受容体)をコードする遺伝子と相同性の高い遺伝子をイネやシロイヌナズナからクローニングし、その発現解析を行うとともに、遺伝子破壊株の表現型を調べた結果、プロゲステロンは生殖成長ばかりでなく栄養生長にも生理的役割を持っていると考えられた。
- ID情報
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- 課題番号 : 16380081
- 体系的課題番号 : JP16380081