共同研究・競争的資金等の研究課題

2009年4月 - 2011年3月

泣き声によって惹起される母乳分泌の神経科学的基盤

文部科学省  科学研究費補助金(若手研究(B))
  • 井上貴雄

担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円
資金種別
競争的資金

1. 被験者(母親、未経産婦)に提示する音刺激を作成するために、泣き声の収録を行った。192kHzの標本化周波数で空腹時の泣き声を22名の乳児より収録した。収録した泣き声は20kHz以上の周波数成分を調べることで、成人の叫び声よりも豊富な超音波成分が含まれていることを確認した。2. NIRSを用いて胸部血流の変化を調べた。音刺激呈示中の胸部血流の変化を調べた。刺激には1で収録した乳児の泣き声と超音波成分をふんだんに含んでいるウィンドチャイム音を使用した。未経産婦ではいずれの音刺激に対しても胸部血流量に変化は見られなかった。一方、母親は乳児の泣き声を聞いたときに、一時的に今日粒血流量が上昇した。この効果は可聴域の信号だけを含む泣き声を呈示した時よりも、可聴域と超音波領域を含む泣き声を呈示したときに増強が見られた。また、音刺激に対する主観的評価(乳房緊満感、音に対する不快感)を合わせて行った。乳房緊満感は一部の母親で乳児の泣き声によってのみ緊満感を感じたとの結果を得た。音に対する不快感に関しては、母親・未経産婦のいずれも、ウィンドチャイム音に対して不快と感じる被験者はほとんど良なかったが、未経産婦は泣き声呈示によって不快と感じる傾向が見られた。乳児は'泣く'ことによって、母親の乳汁分泌に関わる生体反応を促進させ、十分量の母乳を速やかに獲得している可能性が考えられる...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/21792265