2020年4月 - 2023年3月
深在性かつ広範に跨る脳疾患部位を効果的に冷却できるハイブリッド脳冷却技術の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
局所脳冷却は、大脳皮質に局在する疾患部位に対して冷却デバイスを押し当てて病態制御や疾患治療を行うニューロモデュレーション技術であるが、この冷却範囲の限界を広げる方法について2つの点から検討を進めた。「冷却ニードル」と「熱伝導シート」を一デバイス化面方向と深さ方向の冷却を同時に実施するために、それぞれ性能評価試験と形状の検討を実施し、動物実験を実施する方針となった。シート状冷却デバイスについては、熱伝導シートと金属製冷却デバイスの密着度を上げることで広範囲の冷却ができることを確認した。ニードル型冷却については、金属ニードルによる冷却は小動物では冷却効果があったものの、脳が大型化するとより深い部分の冷却は困難であった。ニードルの太さやヒートパイプを用いることで熱の移動量を増やすことが必要になる。一方で、正常の脳ではなく、脳虚血のような病態脳においては、血流の低下が起きているため、大型の動物であっても深部領域まで冷却が可能であると考えられた。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K09349
- 体系的課題番号 : JP20K09349