2016年4月 - 2018年3月
脳神経系疾患に潜む皮質拡延性抑制の局所脳冷却による制御
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
皮質拡延性抑制(Cortical Spreading Depression; CSD)は大脳皮質上をゆっくりと伝搬する神経細胞の脱分極の波であり、病態の悪化と密接に関わっている。脳を直接的に冷却することでてんかん性の異常脳波抑制する技術である局所脳冷却をCSDに適用しその抑制効果を調べた。その結果、15度の冷却によりCSDの発生頻度は有意に低下した。また、CSDによって上昇する脳血流も冷却によって抑制を受けたが、この効果はeNOSの発現率の低下によるものであった。以上の結果より、局所脳冷却はてんかん性異常脳波だけではくCSDをも抑制しうることが示唆された。
- ID情報
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- 課題番号 : 16K15646
- 体系的課題番号 : JP16K15646