論文

査読有り
2005年8月

健常人における湿熱処理ハイアミロースコーンスターチ添加パスタ摂取の糞便性状,糞便菌叢に及ぼす影響

日本臨床栄養学会雑誌
  • 持田 和美
  • ,
  • 伊藤 剛
  • ,
  • 竹内 政保
  • ,
  • 安東 竜一
  • ,
  • 栗林 喬
  • ,
  • 菅原 正義

27
1
開始ページ
18
終了ページ
23
出版者・発行元
(一社)日本臨床栄養学会

湿熱処理ハイアミロースコーンスターチ(HMT-HAS)添加パスタを健常人6名に投与して糞便重量,水分含量,pH,糞中澱粉排泄量,糞中コレステロールと胆汁酸排泄量,糞便菌叢の構成に及ぼす影響を無作為化比較試験で検討した.HMT-HASを乾麺100g当たり10g添加したHMTパスタと対照としてHMT-HASを添加しない通常の対照パスタの2種類の市販パスタを用いた.HMT-HASを摂取すると一部が消化発酵されずに糞便中に排泄され,糞便重量が増加して1日当たりの排便回数が増加し,便通改善に対して有効であることが示唆された.また,糞便短鎖脂肪酸濃度や糞便pHの低下が認められず,消化管内の急激な有機酸増加や保水力が強い低分子糖類増加による腸内水分が増加が発生しないため,大量摂取時における鼓腸感や下痢などの副作用が発生しにくいと考えた.また,糞中のコレステロールと胆汁酸排泄量が増加し,コレステロール体外排出促進効果が示唆された

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