MISC

2017年12月

1年次有機化学系科目における授業連携型学習支援の実施とその評価

兵庫医療大学紀要
  • 清水 忠
  • ,
  • 中尾 周平
  • ,
  • 関 まどか
  • ,
  • 大森 志保
  • ,
  • 南畝 晋平
  • ,
  • 伊藤 崇志

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2
開始ページ
1
終了ページ
9
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
兵庫医療大学紀要編集委員会

低学年次の総合成績が、卒業時の総合成績および薬剤師国家試験合格者と相関があることが示唆されている。このため、1年次から学習内容を理解しながら進める習慣を持たせ、学習成果を向上させる取り組みが必要である。本研究では、1年次の基礎有機化学IIと連携し、1年次前期の定期試験で習熟度が低いと判定された学生を強化対象とした支援について、強化群と非強化群の成績の変化および受講者のアンケート調査により、授業連携型学習支援の有用性と改善点を明らかとする。支援方法は、授業内容に即した演習問題を受講生が解き、薬学部の学習支援教員およびボランティアの大学院生の計3〜4名が個別質問に対応した。本学習支援の結果、強化群を23名とした2015年度の基礎有機化学IIの定期試験の平均点は、前期の基礎有機化学Iの平均点に比べて強化群で7.0点向上し、非強化群では、平均点が5.2点低下した。対象者を73名にした2016年度では、強化群・非強化群共に平均点は低下したが、強化群の低下率の方が小さかった。本学習支援と学力向上の相関性については、さらなるデータの蓄積が必要であるが、授業連携型学習支援が学力向上をもたらす可能性が示唆された。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 2187-6231
  • 医中誌Web ID : 2018168889

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