SENJUにおける微小単結晶中性子構造解析に向けた多結晶構造解析
日本中性子科学会第22回年会
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- 開催年月日
- 2022年10月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 千葉
- 国・地域
- 日本
J-PARC/MLFのBL18に設置されているTOF-Laue型中性子単結晶構造解析装置SENJUは、無機物質や小型の分子性結晶の結晶構造解析や磁性体の磁気構造解析などを主なターゲットとした装置であり、これまで多くのユーザー実験を行うとともに、装置の高度化を進めてきた。中性子単結晶構造解析を行うにあたり大きな問題の1つが試料サイズである。これまでにSENJUで測定した最も小さな試料は約$\phi$0.1mmの試料であり、従来の試料サイズよりは大幅に小さくなっているものの、より小さな試料の測定が望まれる。ビーム強度の大幅な増大は難しいなか、限られた時間で有意義なデータを測定するために、効率的な測定や解析手法による工夫が求められている。本研究では、より効率的な測定を実現するため、複数の単結晶試料の同時測定(多結晶測定)について検討を行なった。テストケースとしてRubyやTriglycine sulfateを用いた多結晶測定を行い、最大で10個の多結晶データにおいても10個の結晶方位(UB行列)を決定することができ、強度データの抜き出しも行うことができた。本発表では、実データによる解析に加え、simulationも含めた検討の詳細を報告する。