2016年4月 - 2019年3月
尿細管細胞機能変換を介した腎内炎症環境制御機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
炎症性疾患の病態形成には、炎症性サイトカイン遺伝子群の産生制御機構が深く関わる。我々は、転写因子GATA2がマスト細胞や、その他の骨髄球系炎症細胞、腎尿細管などの様々な細胞で炎症性サイトカイン遺伝子群の発現を正に制御し、炎症性疾患への感受性を規定することを明らかにした。さらに新規に同定したGATA因子阻害剤であるミトキサントロンには、炎症性サイトカインレベルを減少させ、腎臓病誘導に対する予防効果および治療効果があることを見出した。これらの結果から、薬剤的なGATA因子抑制が組織内での炎症性サイトカイン誘導を抑制し、臓器障害を軽減する治療標的となると考えられた。
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- 課題番号 : 16H05147
- 体系的課題番号 : JP16H05147