共同研究・競争的資金等の研究課題

2002年 - 2004年

functional MRIを用いた強迫性障害の認知機能研究

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(C))  基盤研究(C)

課題番号
14570931
体系的課題番号
JP14570931
資金種別
競争的資金

強迫性障害(OCD)患者に対して、認知機能と脳機能の関連を検討することを目的とした神経心理検査およびfunctional MRI(fMRI)検査を施行した。対象は九州大学病院を受診したOCD患者31名と年齢および性別をマッチングさせた健常対照者19名で、OCD患者はY-BOCS(強迫症状評価尺度、40点満点)で29.56±3.29点で全例中等度以上の強迫症状を有していた。認知機能の評価のためWAIS-R(知能)、Wisconsin Card Sorting Test(遂行機能)、Stroop Test(選択的注意)、ROCFT(空間記憶)を施行した。
OCD患者は健常者に比して知的に低かったが、遂行機能、選択的注意、空間記憶の認知機能検査において健常者との有意差を認めなかった。次に、1.5テスラの臨床用MRI装置を用いたfMRI検査を施行した。脳賦活課題として、Stroop Testを応用した課題をプロジェクターによってスクリーンに呈示した。解析にはSPM99を用い、対照条件時に比して課題条件時に強い賦活が得られた部位をp<0.05(補正後)を有意水準として算出した。OCD患者と健常者は背外側前頭前野、頭頂葉、後頭葉および小脳に類似の賦活パターンを認めた。しかしOCD患者は健常対照者に比して右尾状核の賦活が低下していた。これらの領域はこれまでの機能画像研究によって、OCDにお...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/14570931
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-14570931
ID情報
  • 課題番号 : 14570931
  • 体系的課題番号 : JP14570931