MISC

2013年

トレオン酸修飾キトサンおよびキシロン酸修飾キトサンの凍結-融解処理によるゲル化特性ならびに生物学的特性の評価

Studies in Science and Technology
  • 武井 孝行
  • ,
  • 中原 秀樹
  • ,
  • 川上 幸衛
  • ,
  • 吉田 昌弘

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開始ページ
123
終了ページ
126
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11425/sst.2.123
出版者・発行元
Society for Science and Technology

キトサンは、ヒト生体に対して極めて毒性が低く、優れた生体適合性ならびに生体吸収性を示す高分子である。従来、キトサンからなるヒドロゲルを調製する際には、グルタルアルデヒドなどの毒性が高い化学架橋剤が使用されてきた。一方、筆者らは前報において、アルドン酸の一種であるグルコン酸(C6)を修飾したキトサンが、化学架橋剤の非存在下で凍結-融解処理のみによりゲル化することを見出し、そのゲルがバイオマテリアルとして優れた生物学的特性を有していることを実証した。本報では、グルコン酸とは分子量の異なるアルドン酸を修飾したキトサン誘導体が、グルコン酸修飾キトサンと同様のゲル化特性ならびに生物学的特性を有しているか調査した。アルドン酸として、トレオン酸(C4)とキシロン酸(C5)を選択した。トレオン酸修飾キトサンおよびキシロン酸修飾キトサンのいずれも、グルコン酸修飾キトサンと同様に、未修飾のキトサンに比べて中性水溶液への溶解性が向上した。また、それらキトサン誘導体の水溶液は、凍結-融解処理によりゲル化した。このように、修飾するアルドン酸の分子量が減少してもキトサン誘導体は凍結-融解処理によりゲル化することが示された。さらに、グルコン酸修飾キトサンと同様に、トレオン酸修飾キトサンは毒性が低く、そのゲルはリゾチームにより分解され、細胞接着性が低いことを示した。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11425/sst.2.123
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130003390314