2004年 - 2004年
mGluR1トランスジェニックマウスを用いた神経可塑性の研究
文部科学省 科学研究費補助金(特定領域研究) 特定領域研究
mGluR1bをプルキンエ細胞特異的に発現させたmGluR1bレスキューマウスでは運動失調が見かけ上なくなり、ローターロッド試験(8rpm及び25rpm)での運動協調能がレスキューされた。一方、ウェスタンブロット解析により、mGluR1bレスキューマウス小脳シナプソゾーム膜画分でのmGluR1蛋白質発現量がmGluR1aレスキューマウスよりも多いこと、mGluR1b蛋白質の免疫沈降産物にはHomer/Vesl蛋白質が含まれないことが明らかとなった。一方で、mGluR1bレスキューマウスでは、登上線維の多重支配、瞬目反射の条件付けのdelay課題はレスキューされなかった。また、初代培養プルキンエ細胞を用いた実験ではmGluR1bレスキュー細胞ではmGluR1アゴニストDHPGによって引き起こされるmGluR1依存性の内向き電流は生じ、そのアゴニスト依存性も野生型と同様であるのに対し、野性型およびmGluR1aレスキュー細胞で観察されるmGluR1アゴニストによる細胞内カルシウムの上昇の維持ができないことがわかった。また、mGluR1bレスキューマウスの小脳スライスを用いた平行線維刺激によるプルキンエ細胞での細胞内カルシウムの上昇は野生型やmGluR1aレスキューマウスと比較し非常に弱いことが明らかとなった。すなわち、mGluR1aの長い細胞内C末端と相互作用するHomer/Ve...
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- 課題番号 : 16015281
- 体系的課題番号 : JP16015281