共同研究・競争的資金等の研究課題

2001年 - 2002年

C.elegansの行動遺伝学による感覚情報の選択と可塑性に関わる遺伝子の解析

文部科学省  科学研究費補助金(特定領域研究(A), 特定領域研究)  特定領域研究(A), 特定領域研究

課題番号
13041056
体系的課題番号
JP13041056
資金種別
競争的資金

動物は、環境から様々な情報を感覚細胞を通じて受容し、神経回路上で必要な情報を取捨選択・統合し適切な応答をする。線虫C. elegansは、ゲノム配列が明らかなだけでなく単純な神経回路を持つなど、行動をつかさどる神経回路における情報処理機構について、分子・細胞・回路のそれぞれのレベルを結びつけて解析するのに適したモデル生物である。我々は、高次の感覚情報処理システムに関わる新しい分子機構を明らかにすることを目的として、C. elegansをモデルとして用いた遺伝学的解析を行っている。
我々が同定したhen-1変異体は、感覚情報の統合と一種の連合学習に異常を示す変異体である。この変異体の原因遺伝子産物は、LDL受容体モチーフを持つ分泌タンパク質であり、成熟した神経系において細胞非自律的に機能していることなどから、神経回路上で感覚情報の就職や学習に広く関わる新規の神経機能調節因子であると考えられる。本年度は、その分子メカニズムを明らかにするため、相互作用する分子の探索を行った。
HEK293細胞で発現させたHEN-1とアルカリフォスファターゼの融合タンパク質を用いて、C. elegansの初代培養細胞との結合実験を行ったところ、HEN-1融合タンパク質は少数の細胞に結合したが、アルカリフォスファターゼは結合しなかった。このことは、HEN-1に特異的な結合タンパク質が少数の細胞でのみ発...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/13041056
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-13041056
ID情報
  • 課題番号 : 13041056
  • 体系的課題番号 : JP13041056