2018年6月 - 2021年3月
計算社会変動論の創成-計算社会科学による社会変動論の刷新-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
本年度は研究プロジェクト1年目なので、プロジェクト・メンバー間で研究目的・研究方法を共有するとともに、各人がプロジェクトに沿った研究を推進した。具体的には次のような研究実績をあげることができた。
(1)従来の社会変動論の基本的な論理構造を解明し、James Colemanの提唱したミクロ・マクロ・リンクの視点から社会変動論を再構築する可能性について検討した。具体的には、先行するマクロ要因が後続する社会変動をもたらすメカニズムについて、先行マクロ要因がミクロレベルで人々の行為の制約条件や意味解釈の枠組を変化させ、それに基づいて人々が行為選択を変更し、変更された行為選択がマクロレベルに集積して新たな社会変動を生み出す、という分析枠組を構築した。
(2)上記分析枠組における人々の意味解釈枠組の変化を分析するためにケーススタディとして、Twitterデータを用いて日本における政治的分極化を分析した。その結果として、政治的トピックとネットワークの分極化がみられることが分かった。さらに、政党党首をフォローする人々の中には政治指向性に基づくコミュニティが形成されていることが分かった。
(3)同様に、人々の意味解釈枠組の変化を分析するために、人々のコミュニケーションパターンを議題の論理構造と個人の選考の観点から捉えるための理論的研究を行った。具体的には、複数の議題が論理的に結合している場合の集合的意思決定を扱う判断集計と個人の合理的選択の帰結を分析するゲーム理論を組み合わせる枠組の構築を試みた。
(1)従来の社会変動論の基本的な論理構造を解明し、James Colemanの提唱したミクロ・マクロ・リンクの視点から社会変動論を再構築する可能性について検討した。具体的には、先行するマクロ要因が後続する社会変動をもたらすメカニズムについて、先行マクロ要因がミクロレベルで人々の行為の制約条件や意味解釈の枠組を変化させ、それに基づいて人々が行為選択を変更し、変更された行為選択がマクロレベルに集積して新たな社会変動を生み出す、という分析枠組を構築した。
(2)上記分析枠組における人々の意味解釈枠組の変化を分析するためにケーススタディとして、Twitterデータを用いて日本における政治的分極化を分析した。その結果として、政治的トピックとネットワークの分極化がみられることが分かった。さらに、政党党首をフォローする人々の中には政治指向性に基づくコミュニティが形成されていることが分かった。
(3)同様に、人々の意味解釈枠組の変化を分析するために、人々のコミュニケーションパターンを議題の論理構造と個人の選考の観点から捉えるための理論的研究を行った。具体的には、複数の議題が論理的に結合している場合の集合的意思決定を扱う判断集計と個人の合理的選択の帰結を分析するゲーム理論を組み合わせる枠組の構築を試みた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K18588
- 体系的課題番号 : JP18K18588