論文

査読有り
2018年8月

黒潮及び親潮海域における福島第一原子力発電所から放出されたヨウ素129の沈み込み

Marine Chemistry
  • 鈴木 崇史
  • ,
  • 乙坂 重嘉
  • ,
  • 桑原 潤
  • ,
  • 川村 英之
  • ,
  • 小林 卓也

204
開始ページ
163
終了ページ
171
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1016/j.marchem.2018.07.007

福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の深さ方向への移行を調べる事を目的に、親潮,黒潮、及びそれらの混合海域においてヨウ素129($^{129}$I)の鉛直分布を明らかにした。福島第一原子力発電所起因の$^{129}$Iは親潮及び混合海域においては表層で、黒潮海域においては亜表層で観測された。親潮及び混合海域で観測された$^{129}$I/$^{134}$Csは福島第一原子力発電所の原子炉内のそれより高いことが明らかとなった。高い$^{129}$I/$^{134}$Csは、(1)事故時に放射性ヨウ素は放射性セシウムより放出されやすかった、(2)汚染地域から$^{129}$Iが再放出され、大気経由で沈着した、(3)放射性セシウムが除去された汚染水が観測地点に到達した可能性が示唆された。また亜表層で観測された福島第一原子力発電所起因の$^{129}$Iは黒潮続流の蛇行によって運び込まれたと考えられる。、

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1016/j.marchem.2018.07.007
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5059666
ID情報
  • DOI : 10.1016/j.marchem.2018.07.007
  • ISSN : 0304-4203

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