2020年4月 - 2023年3月
直接経口抗凝固薬(DOAC)に対する血中モニタリング法の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
直接経口抗凝固薬(DOAC)の登場は、抗凝固療法を劇的に変化させた。特に従来の抗凝固薬と異なり、相互作用が少なく、モニタリング検査が不要という利点がある。一方で、血栓の増大・再発や、出血などの合併症も少なくない。そのため、より有効かつ安全な治療のためには「薬物血中濃度」を測定し、かつ「抗凝固活性」を評価して、「臨床所見」と組み合わせて検討することが求められる。
近年、新潟大学医学部を中心に、簡便かつ低コストで薬物血中濃度が測定可能な「ダイヤモンド電極法」が開発された。本申請課題では、ダイヤモンド電極法によるDOACの血中濃度測定が可能かを検証する。さらに実際の臨床所見や凝固線溶検査、抗凝固活性測定も含めた、包括的なモニタリング検査を開発し、実臨床への治療的応用を検討することを目的とする。
2021年度も、DOACの中で特にエドキサバンの測定の最適化を推進した。当グループのダイヤモンドセンサによる測定感度と選択性の向上を目指し、血漿サンプル前処理の方法を最適化することを検討した。まず標本として、ラットの血液に既知濃度のイマチニブを溶解したものを使用した。血漿サンプルにアセトニトリル添加の上、遠心分離し、除蛋白質処理した。これにより血漿蛋白質に結合したエドキサバンを分離する最適なアセトニトリル量を検討した。さらに、各種遠心式フィルタを用いて、血漿中からエドキサバンのみを抽出する方法もいくつか試みた。
近年、新潟大学医学部を中心に、簡便かつ低コストで薬物血中濃度が測定可能な「ダイヤモンド電極法」が開発された。本申請課題では、ダイヤモンド電極法によるDOACの血中濃度測定が可能かを検証する。さらに実際の臨床所見や凝固線溶検査、抗凝固活性測定も含めた、包括的なモニタリング検査を開発し、実臨床への治療的応用を検討することを目的とする。
2021年度も、DOACの中で特にエドキサバンの測定の最適化を推進した。当グループのダイヤモンドセンサによる測定感度と選択性の向上を目指し、血漿サンプル前処理の方法を最適化することを検討した。まず標本として、ラットの血液に既知濃度のイマチニブを溶解したものを使用した。血漿サンプルにアセトニトリル添加の上、遠心分離し、除蛋白質処理した。これにより血漿蛋白質に結合したエドキサバンを分離する最適なアセトニトリル量を検討した。さらに、各種遠心式フィルタを用いて、血漿中からエドキサバンのみを抽出する方法もいくつか試みた。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K07842
- 体系的課題番号 : JP20K07842
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
Frontiers in Pharmacology 12 2021年5月3日 査読有り最終著者責任著者