2017年4月 - 2020年3月
全身・口腔の健康増進に寄与する亜硝酸塩は、口腔細菌叢内で如何に産生されるか?
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本年度は、昨年度に引き続き、口腔プラークバイオフィルム中の硝酸還元活性をもつ細菌を簡便に見分ける方法について、さらにブラッシュアップして確立した。
また、確立した手法を用いて、被験者の歯面・舌面より採取した口腔バイオフィルム試料中の硝酸還元活性菌の割合を求めたほか、その硝酸還元活性菌について菌種の同定をすすめ、統計分析を試みているところである。これまでのところ、硝酸還元活性菌の割合については個人差がかなり大きいことに変わりはないが、菌種については、主に口腔に常在しやすいVeillonella属やActinomyces属などの菌が多く検出されており、どんな人の口腔内でも、硝酸還元細菌による硝酸代謝が行われていることが示唆された。また歯面と舌では検出細菌にやや違いが見られており、次年度に向けて、さらに詳細に確認を進めていきたい。
また、検出菌種の一つであるVeillonella属を用いた基礎実験を通じ、培養条件や代謝環境条件の違いにより、硝酸還元活性が変動することが示唆された。個々の口腔バイオフィルムによる硝酸還元能は、含有される硝酸還元菌の割合だけではなく、その菌種構成や、それらの代謝環境の違いなどを含めて、複合的な視野でとらえていく必要があることが示唆された。
また、確立した手法を用いて、被験者の歯面・舌面より採取した口腔バイオフィルム試料中の硝酸還元活性菌の割合を求めたほか、その硝酸還元活性菌について菌種の同定をすすめ、統計分析を試みているところである。これまでのところ、硝酸還元活性菌の割合については個人差がかなり大きいことに変わりはないが、菌種については、主に口腔に常在しやすいVeillonella属やActinomyces属などの菌が多く検出されており、どんな人の口腔内でも、硝酸還元細菌による硝酸代謝が行われていることが示唆された。また歯面と舌では検出細菌にやや違いが見られており、次年度に向けて、さらに詳細に確認を進めていきたい。
また、検出菌種の一つであるVeillonella属を用いた基礎実験を通じ、培養条件や代謝環境条件の違いにより、硝酸還元活性が変動することが示唆された。個々の口腔バイオフィルムによる硝酸還元能は、含有される硝酸還元菌の割合だけではなく、その菌種構成や、それらの代謝環境の違いなどを含めて、複合的な視野でとらえていく必要があることが示唆された。
- ID情報
-
- 課題番号 : 17K12003
- 体系的課題番号 : JP17K12003