2004年 - 2006年
DNAチップを用いた口腔細胞叢プロファイリングによる小児の口腔疾患リスク評価
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
齲蝕や歯周病などの口腔内細菌性疾患の発症は、口腔表面に形成されるバイオフィルム微生物叢によって惹起される。口腔バイオフィルムは、膨大な数と種類の微生物によって構成される微生物叢生態系であり、この微生物叢をコントロールすることがこれらの疾患を予防する一方法となる。本研究では、口腔疾患に深く関連するとされる口腔微生物種を選択し、その16S ribosomal RNA geneの塩基配列から、各種微生物種特異的DNAプローブを作成し、これらDNAプローブを特殊紙面上に固定し、DNAマイクロアレイ化を、共同研究企業とともに行った。複数の口腔疾患にそれぞれ対応できるDNAマイクロアレイの作成を目指し、う蝕・歯内疾患・口腔感染症に関連する菌群(20菌種)と歯周炎に関連する菌群(23菌種)という、2つのカテゴリーに大きく分け、微生物種特異性ならびに検出感度を検討した。PCR-ハイブリダイゼーション法の種々の実験条件(増幅cycle数ならびにプライマー濃度など)の改良によって、検出可能な菌種数ならびにシグナル強度を増加させることができた。現在、本格的な臨床応用・実用化に向けて、歯肉縁下プラークバイオフィルム(約100名)を用いて、従来法である、定性的な検出(Direct PCR)ならびに定量的な検出(Real-time PCR)結果との検討を進めている。
- ID情報
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- 課題番号 : 16390601
- 体系的課題番号 : JP16390601