田中篤司

J-GLOBALへ         更新日: 17/10/01 22:27
 
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研究者氏名
田中篤司
 
タナカ アツシ
URL
http://www.comp.tmu.ac.jp/tanaka_atushi/ja/
所属
首都大学東京
部署
理工学研究科 物理学専攻
職名
助教
学位
博士(理学)(東京工業大学), 修士(理学)(東京工業大学)
その他の所属
首都大学東京 都市教養学部
科研費研究者番号
20323264
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UA-20741013-2
ORCID ID
0000-0002-1070-6336

プロフィール

東京工業大学応用物理学科卒業後、同大学院で博士(理学)を取得。現在は首都大学東京物理学教室助教。専門は量子物理学、非線形物理学、特に量子カオス。主たる課題として、新奇な量子ホロノミー(全のアンホロノミー)や量子カオスといった量子動力学の基本問題を理論的な方法を通じて調べています。

連絡先は左記メニューの連絡先( https://researchmap.jp/tanaka-atushi/contact/ )をご覧ください。

研究分野

 
 

論文

 
Atushi Tanaka and Taksu Cheon
Functional Analysis and Operator Theory for Quantum Physics. A Festschrift in Honor of Pavel Exner, eds.J. Dittrich, H. Kovarik, A. Laptev (EMS Publ. House)   531-542   2017年5月   [査読有り][招待有り]
閉じた量子系の断熱的な時間発展は、始点での定常状態と終点での定常状態を結びつける。本論文では、このような定常状態の結びつきかたが断熱経路のトポロジカルな性質で統制されることを示し、その背景に被覆空間と呼ばれる位相幾何学的な構造があることを明らかにした。例題として、ゆっくりとした変調を受けた周期外力系を論じた。これらの解析は、断熱閉経路における新奇な量子ホロノミーの研究での結果を基にしたものである。
田中篤司、全卓樹
日本物理学会誌   72(4) 240-245   2017年4月   [査読有り][招待有り]
量子系が持つパラメーターの断熱変化に対する定常状態の応答は、量子論の創世記から論じられてきた量子ダイナミクスの基本的な問題であると同時に、こんにちでも断熱量子計算のような重要な応用を持つ。本論文では、断熱サイクルが定常状態を別の状態に変化させる「新奇な量子ホロノミー」の近年の成果を概観した。ここでは具体例の紹介を主としたが、同時にゲージ理論的な背景と位相幾何学的な定式化にも触れた。
Atushi Tanaka and Taksu Cheon
New Journal of Physics   18(4) 045023-1-045023-7   2016年4月   [査読有り][招待有り]
一次元空間中に閉じこめられた基底状態にあるボーズ粒子を非平衡状態に導くような断熱サイクルを構成した。断熱サイクルでは、デルタ関数で記述されるポテンシャル障壁を印加し、その強度と位置をゆっくりと変化させる。この断熱サイクルの終了後の系は、全てのボーズ粒子が一粒子系の第一励起状態を占有するような非平衡状態に達する。
Sho Kasumie, Manabu Miyamoto and Atushi Tanaka
Physical Review A   93(4) 042105-1-042105-5   2016年4月   [査読有り]
一次元空間中に閉じ込められた質点を定常状態に準備する。ここに断熱サイクルを施すと終状態が始状態とは異なる定常状態となることを見いだした。このサイクルでは、無限に鋭い壁を導入しその強度と位置を変化させる。いろいろなパラメーターの値を取るサイクルを組み合わせることで、任意の定常状態を繋げることが可能となる。無限に深い井戸での閉じこめの場合について詳細を説明した。これはハミルトン系での新奇な量子ホロノミーの一例である。
Atushi Tanaka and Taksu Cheon
Nanosystems: physics, chemistry, mathematics   6(6) 786-792   2015年12月
閉じた量子系を定常状態に準備し、系のパラメーターを閉経路に沿って断熱的に変化させる場合、系の(擬)固有エネルギーや固有空間が始状態から変化することがある。このような現象は新奇な量子ホロノミーと呼ばれ、幾何学的な位相の拡張とみなせる。近年我々が得た、新奇な量子ホロノミーの位相幾何学的な定式化を通じて、どのようなサイクルが非自明な固有空間の変化をもたらすかを説明した。これを準位交差の通過や透熱的な時間発展に適用した。後者は新奇な量子ホロノミーの非断熱版とみなせる。

講演・口頭発表等

 
Atushi Tanaka
Quantum Thermodynamics : Thermalization and Fluctuations   2017年9月28日   
新奇な量子ホロノミーを応用し、多粒子系の基底状態に断熱サイクルを施すことによって準位反転状態と呼ばれる非平衡状態を生成する方法を報告した。対象とする系は一次元空間中でポテンシャルに捕捉された弱く相互作用するボーズ粒子系である。断熱サイクルではデルタ関数状のポテンシャルを印加し、その強度と位置を変化させたあとで、これを取り除く。終状態では、一粒子系の第一励起状態を全粒子が占有する意味で、準位反転が実現する。
田中篤司, 全卓樹
日本物理学会2017年秋季大会[物性]   2017年9月23日   日本物理学会
新奇な量子ホロノミーとは量子系の定常状態が断熱閉経路によって異なる定常状態に断熱的に遷移することである。これまで知られている新奇な量子ホロノミーを示す系は単純な量子古典対応を持たないため、新奇な量子ホロノミーの古典類似物がどのようなものであるかは不明であった。これについて、最近得られた二つの事例について紹介する。
断熱サイクルによるボーズ粒子系の準位反転
田中篤司, 全卓樹
日本物理学会 第72回年次大会   2017年3月18日   日本物理学会
新奇な量子ホロノミーを応用し、多粒子系の準位反転状態と呼ばれる非平衡状態を断熱サイクルから生成する方法を報告した。対象とする系は、ポテンシャルに捕捉された弱く相互作用するボーズ粒子系であり、その基底状態を始状態とする。断熱サイクルではデルタ関数状のポテンシャルを印加し、その強度と位置を変化させたあとで、これを取り除く。終状態では、一粒子系の第一励起状態を全粒子が占有する意味で、準位反転が実現する。
田中篤司、全卓樹
第35回量子情報技術研究会(QIT35)   2016年11月24日   電子情報通信学会 量子情報技術時限研究専門委員会
量子系の断熱的な時間発展において、断熱経路の起点と終点、そして始状態を指定した場合、終状態がどのように断熱経路に依存するかを論じた。ここで、幾何学的位相のサイモンによる定式化に見られるように、断熱経路の持ち上げを導入した。持ち上げ先として複数の定常状態に対応する順序付けられた射影の空間を導入し、被覆空間と呼ばれる構造を得た。この空間の基本群と断熱パラメーター空間の基本群から定まる径路の同値類と、断熱的な時間発展による固有空間の変化についての同型対応を報告した。
断熱的な時間発展の結果は経路のトポロジーで決まる
田中篤司、全卓樹
日本物理学会 2016年秋季大会 [物性]   2016年9月14日   日本物理学会
量子系の断熱的な時間発展が、どのように断熱径路に依存するかを論じた。ここで、幾何学的位相のサイモンによる定式化に見られるような、断熱経路の持ち上げを導入した。持ち上げ先として複数の定常状態に対応する順序付けられた射影の空間を導入し、被覆空間と呼ばれる構造を得た。この空間の基本群と断熱パラメーター空間の基本群から定まる径路の同値類と、断熱的な時間発展による固有空間の変化についての同型対応を報告した。

Misc

 
田中篤司
統合量子素子研究室セミナー (高知工科大学)      2015年7月   [依頼有り]
新奇な量子ホロノミーを示す物理系をいくつか紹介した後で、新奇な量子ホロノミーの位相幾何学的な背景について報告した。そこで現れる被覆空間の構造と断熱サイクルのホモトピーによる分類の役割を論じた。これは、幾何学的位相における Simon の定式化や Aharonov-Anandan の非断熱拡張に対応するものである。

書籍等出版物

 
ローリー・ブラウン 編 , 北原和夫 , 田中篤司 訳 (担当:共訳)
岩波書店   2016年3月   ISBN:9784000053303
Feynman’s Thesis: A New Approach to Quantum Theory, Laurie Brown, ed., (Singapore: World Scientific, 2005) の日本語訳。

担当経験のある科目

 

所属学協会

 
 

競争的資金等の研究課題

 
文部科学省: 科学研究費補助金(基盤研究(C))
研究期間: 2017年4月 - 2020年3月    代表者: 田中篤司

経歴

 
2007年4月
   
 
首都大学東京 都市教養学部理工学系物理学コース 助教 (職位呼称変更による)
 

委員歴

 
2009年11月
 - 
2011年10月
日本物理学会  新著紹介小委員会委員
 

学歴

 
1993年4月
 - 
1996年3月
東京工業大学 大学院理工学研究科 応用物理学専攻後期博士課程