2009年 - 2011年
日本民法典の基礎としてのローマ法文に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
- 課題番号
- 21330003
- 体系的番号
- JP21330003
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
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- (総額)
- 2,300,000円
- (直接経費)
- 2,300,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
日本民法典の多くの制度や規定は、ローマ法を基盤として19世紀までにヨーロッパにおいて形成された法に由来する。そのため、ローマ法文の理解は、日本民法典の理解に資するだけでなく、その正当な理解のために不可欠である。このようなローマ法文、ローマ法に基づく法という歴史的観点から見ると、現代日本の民法改正論議において批判されている、債権概念と債権法総則は、実は、現実に対して開かれた柔軟性を持つものである。同様に、非金銭的給付が債権の目的となるとする民法399条の規定は、契約は守られねばならないという規範を可能な限り強制により裏付けるものである。さらに、過失責任原則は、債務不履行における保持と侵害を区別し、人の行動の自由を保障するものであり、現代日本においてもその意義を失っていない。このように、日本民法典の理解に資するローマ法文の日本語訳は、本研究を通じて電子データベース化され、http ://www. law. kyushu-u. ac. jp/~ tanaka/において、公開されている。
- ID情報
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- 課題番号 : 21330003
- 体系的番号 : JP21330003