2017年
フリースクールの制度化に関する考察:不登校生支援のあり方をめぐる論争を中心に
『臨床教育学研究』23号
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 武庫川女子大学大学院臨床教育学研究科
近年、フリースクールの制度化を目指す動きが活発化し、2016 年には「教育機会確保法」が成立したが、フリースクールの制度化をめぐってはさまざまな意見がある。本稿では、フリースクールの制度化に先行してフリースクールに言及した政府の有識者会議の報告書や、制度化に反対する障害者運動の主張を検討し、論争において何が焦点化されているかを考察した。政府の有識者会議が主に人的資本の有効活用という観点からフリースクールの制度化を捉えているのに対し、「普通学級」へのインクルージョンを主張してきた障害者運動は「分離・別学体制」の強化と捉えている。そして、さまざまな批判があるなかで、NPO 法人フリースクール全国ネットワーク代表理事の奥地圭子は、不登校の子どもの権利を保障するという観点から、フリースクールの制度化を推進していることをインタビューにより明らかにした。
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- ISSN : 1341-2434
- CiNii Articles ID : 120006346627
- CiNii Books ID : AN10472590