2019年4月
開口部形質細胞症を考えた穿掘性陰部潰瘍の1例
皮膚の科学
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- 巻
- 18
- 号
- 2
- 開始ページ
- 110
- 終了ページ
- 115
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本皮膚科学会-大阪地方会・京滋地方会
60歳代,男性。初診の2ヵ月前より,亀頭部に疼痛を伴う穿掘性の潰瘍が出現。病理組織では,潰瘍および真皮内に稠密な形質細胞浸潤を認め,開口部形質細胞症と診断した。タクロリムス軟膏の外用開始後,亀頭部の潰瘍の縮小を認めた。本疾患は,包茎に伴う尿などの貯留の刺激により発症すると考えられている。カルシニューリン阻害剤が著効したという報告が複数あり,T細胞による免疫応答でB細胞による液性免疫が活性化したという機序も考えられる。自験例では包茎はみられなかったが,結節性多発動脈炎の既往があり,T細胞や形質細胞が活性化しやすい環境があったため穿掘性陰部潰瘍をきたし,タクロリムス軟膏による治療でT細胞の活性が抑制されて潰瘍が改善したと思われる。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1347-1813
- 医中誌Web ID : T829470008