MISC

2018年6月

新潟大学における腎移植の成績と悪性腫瘍についての検討

腎と透析
  • 齋藤 和英
  • ,
  • 田崎 正行
  • ,
  • 中川 由紀
  • ,
  • 池田 正博
  • ,
  • 冨田 善彦
  • ,
  • 高橋 公太

84
別冊 腎不全外科2018
開始ページ
115
終了ページ
118
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)東京医学社

腎移植の成績と悪性腫瘍の発生について検討した。1988〜2015年末に当施設で腎移植を実施した416例(生体腎移植320例、献腎移植96例)を対象とした。レシピエントの移植時年齢中央値は38.5歳、男性272例、女性144例、ドナー年齢の中央値は55.0歳であった。1・5・10・15・20年後の患者生存率は生体腎99.4、97.8、95.6、93.4、82.0%、献腎97.1、92.6、87.4、84.1、84.1%、死亡症例は24例(5.8%)であった。全416例中29例(7%)に32件の悪性腫瘍が発生した。悪性腫瘍あり群29例と非悪性腫瘍群387例を比較検討したところ、移植時年齢、性別、透析期間、生体腎移植の比率、ABO血液型不適合の比率、ドナー年齢に有意差は認められなかった。しかし、癌なし群は癌あり群と比較して有意差をもって生存・生着率が良好であった。

ID情報
  • ISSN : 0385-2156
  • 医中誌Web ID : 2018354748

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