共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

ABO血液型不適合腎移植における免疫学的順応と制御性T/B細胞・共刺激分子

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K09573
体系的課題番号
JP20K09573
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

2020年度はIn vitroにおける抗血液型抗体産生定量モデルにおけるリンパ球サブセットの解析の予備実験を行った。まずコントロール(ボランティア健常人)から末梢血を採血し、われわれが設定した培養条件(2.5%ヒトAB型血清、リコンビナントIL2、リコンビナントIL15を加えたAIMV培地)で培養し、細胞のサブセット解析をフローサイトメトリー法を用いて解析するための条件設定をおこなった。CD3、CD4、CD8をT細胞マーカー、CD19、CD20をB細胞マーカー、CD38、CD138を形質細胞マーカーとして解析するための染色条件並びにFCM設定についての至適条件を検討した。さらにPD-1、PD-2、PD-L1、 PDL2、CTLA4を共刺激因子マーカーとして、CD25、Fox3を制御性T細胞 マーカー、IL-10、CD5 CD1dhi TIM-1, IL-10産生能を制御性B細胞マーカーとしフローサイトメトリーによる解析条件設定を設定し、再現性を検討した。T細胞、B細胞マーカーの染色と条件設定は順調に進んだが、PD-1,PD-2,PD-L1,PD-L2,CTLA4などの共刺激分子マーカーの染色と条件設定には既存の論文報告記載の条件と抗体を適用しても適正な染色条件、検出解析条件設定を見出すのに時間を要した。
上記と並行してABO血液型不適合腎移植を既に受けた患者からリンパ球提供を受けるための研究計画書と患者説明同意文書を作成し本学の倫理委員会で審査を受けた。
2021年度は条件に該当する患者から末梢血を採取し、前記の健常人検体で設定した条件下での細胞解析を開始した。実験機器の数回の故障で実験が行えない時期があったこと、移植患者では免疫抑制薬投与によりリンパ球数が減少しており、十分な解析が行えない患者もおり再検査が必要な症例が多く、解析にやや難渋しているのが現状である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K09573
ID情報
  • 課題番号 : 20K09573
  • 体系的課題番号 : JP20K09573