2017年4月 - 2020年3月
切削用医療機器に固着するヒト由来組織の安全な除染法と自動化に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
歯科治療用の鋭利で繊細・緻密な切削用器材や根管形成用器材(以下、器材)は、再利用するにあたり、洗浄~滅菌および供給の労力および穿刺による感染事故の抑止をする観点より、自動的に仕分けしパッケージするシステム開発を行い、器材の形状およびマークを読み取る判別可能なアプリケーションを開発する。これを東北大学歯科において日常的に多く用いられる再利用器材に応用し、これまで全て滅菌供給業務部門において手作業で扱われていた器材を対象に自動仕分けシステムへ応用、構築したシステムを用いたマンパワー節減効果および作業の安全性への効果を検証することとした。器材はそれぞれの刃物の長さ、太さ、刃の形状が異なるため、判別が難しく視認も容易ではない。また、再利用を繰り返すことで摩耗、変形、破損が進行、治療への使用が困難となるが、不具合を見逃し診療に支障を及ぼす可能性もある。そのため、当該年度では臨床現場の業務フローに則った装置の作業工程と能力の検討を行った。そして、自動仕分け装置を実現するための試験装置の仕様を検討した。
その結果、試験装置ではウォッチ製造ラインにおけるファクトリーオートメーション向け光学カメラを利用し、肉眼レベルをはるかに超える精細画像の取得により、対象となる微小な器材や複雑な形状であっても画像処理のアルゴリズムの適用を可能とすることができた。器材の損耗度を評価する際にも,新品器材からの微妙な形状変化を差分として計測することが可能であった。特に、器材の外形より色調変化を指標とする必要があったが、器材の表面の色調変化を精細に定量するために光源に8つの波長を用い、それぞれの波長においてモノクロカメラで撮影し合成処理する方法を取ることにより、今まで識別できなかった僅かな色差の検知が可能になり、細かい変化も明確に判別できることがわかった。
その結果、試験装置ではウォッチ製造ラインにおけるファクトリーオートメーション向け光学カメラを利用し、肉眼レベルをはるかに超える精細画像の取得により、対象となる微小な器材や複雑な形状であっても画像処理のアルゴリズムの適用を可能とすることができた。器材の損耗度を評価する際にも,新品器材からの微妙な形状変化を差分として計測することが可能であった。特に、器材の外形より色調変化を指標とする必要があったが、器材の表面の色調変化を精細に定量するために光源に8つの波長を用い、それぞれの波長においてモノクロカメラで撮影し合成処理する方法を取ることにより、今まで識別できなかった僅かな色差の検知が可能になり、細かい変化も明確に判別できることがわかった。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K01434
- 体系的課題番号 : JP17K01434