講演・口頭発表等

2017年

豆味噌を使用した魚介および海藻類料理の提案

一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
  • 小出 あつみ
  • ,
  • 間宮 貴代子
  • ,
  • 阪野 朋子
  • ,
  • 松本 貴志子

開催年月日
2017年 - 2017年
記述言語
日本語
会議種別
主催者
一般社団法人 日本家政学会

<br><br>目的 愛知県特産の豆味噌の歴史は長いが,摂取する地域は主に愛知県とその周辺県の一部に留まる.本研究では,魚介および海藻類を主材料とした豆味噌料理10品の提案をおこない,栄養価と嗜好性について検討した.<br><br>方法 使用した味噌はイチビキ㈱製で,愛知県産大豆「フクユタカ」と天日塩を使用したものであった.レシピは一般の料理本を参考にして試作を行い決定した.栄養価は栄養計算ソフト(フーズサポ―ター)を使用して算出した.官能評価は食物系の教職員12名を対象に8項目について「豆味噌の特性を活かしているか」を5点尺度の採点法で,同じ項目について嗜好性を順位法で評価した.統計処理はTukey法による多重比較検定とNewell&MacFarlane法を使用し,統計的有意水準を5%未満で示した.<br><br>結果 各料理の栄養価では総体的に炭水化物と食塩量が多かった.官能評価の採点法(総合)と順位法の上位5位以内に共通して薬膳エビ味噌スティック,ちくわの天ぷら味噌味,海鮮味噌胡麻豆腐,味噌風味のイカ飯の4品が入ったので,これらの料理は豆味噌の特性を活かした好まれる料理であると推察された.さらに,この4品の特徴を分析した結果,豆味噌を使った魚介と海藻類料理では,揚げ加熱,種実類の使用,魚介と海藻の色を活かした調理法,魚介,海藻および豆味噌の複合的なうま味を食材に浸透させる調理法が豆味噌の特徴を活かした好まれる料理に有効であると考えられた.

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DOI
https://doi.org/10.11428/kasei.69.0_138