共同研究・競争的資金等の研究課題

2005年 - 2007年

αTTP遺伝子欠損時のトコフェロール代謝に及ぼすゴマ摂取の影響

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)
  • 山下 かなへ
  • ,
  • 山田 和

課題番号
17300240
配分額
(総額)
13,350,000円
(直接経費)
12,600,000円
(間接経費)
750,000円

自然界に存在する8種類のビタミンE同属体の中でα-トコフェロール(α-Toc)が際立って高いビタミンE活性を示すのは、肝臓に存在するα-Toc輸送たんぱく質(αTTP)がα-Tocと特異的に結合してVLDLに運び全身に輸送するからである。ビタミンE同属体の生理活性を決める鍵となるαTTPの遺伝子を欠損させたマウス(αTTP-KOマウス)を用いて、ゴマ摂取によるビタミンE濃度上昇の機構を検討した。ゴマリグナンはラットや細胞レベルの研究と同じようにαTTP-KOマウスでもビタミンE代謝物であるカルボキシエチルヒドロキシクロマン(CEHC)の尿中への排泄量を減少させたが、生体内ビタミンEはわずかな上昇で、ラットに見られたような顕著な上昇は認められなかった。また、αTTP-KOマウスでは、α-Tocとγ-TocのビタミンE活性はほぼ同じであろうという予測の基に大過剰のα-Tocとγ-Tocを投与し、生体内Tocレベルと尿中CEHCを測定したところ、尿中γ-CEHCはα-CEHCに比べ顕著に高く、血漿・組織のα-Toc濃度はγ-Tocに比べ有意に高く、生体内ビタミンE濃度はαTTP以外にビタミンE分解酵素CYP3Aまたは4Fによっても調節されている可能性が示唆された。しかし、目的としたゴマリグナンによるビタミンEレベルの上昇は見られなかったので、も関与していることがわかった。ゴマやセサミン投与で尿中α-およびγ-CEHC量は有意に減少したが、生体内ビタミンEはわずかな上昇で、ラットに見られたような顕著な上昇は認められなかった。ゴマによる生体内ビタミンE濃度上昇効果にαTTPが重要であることがわかった。