2020年4月 - 2024年3月
多様な難易度の誤答選択肢を最適に配置した順序多肢選択式問題の開発と評価
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
研究課題の2年目にあたる2021年度は,2020年度に収集した研究1の解答データの整理・分析作業を中心に行った。研究1では,多肢選択式の英語文章読解問題について,読解の誤りに関する共通の特徴をもった選択肢リストを作成し,そのリストから1つずつ,計4つの選択肢を抽出するような作成方法の効果を検討した。
古典的項目分析を実施した結果,同一リストに属する複数の誤答選択肢について,選択率(選ばれやすさ)が類似した傾向にあったケースと,異なる傾向にあったケースの両方が観察された。
ただし,項目識別力の低さが明らかになり,同一リストに含まれる誤答選択肢の選択状況の等質性・異質性をより適切に捉えるモデルの適用には至らなかった。2022年度に,研究1のデータ収集を改めて実施する準備を進めている。
また,順序多肢選択式問題に関する新たな分析視点を見出し,誤答選択肢の選択状況の間の連関について,沖積図 (alluvial plot) を用いて可視化する方法を開発した。この分析視点を活用し,順序多肢選択式問題の誤答選択肢間の関係性を効果的に把握することに成功した。この研究成果も利用して,研究1の解答データ分析を進めている最中である。なお,この分析視点に基づき別のオープンデータを用いた作図結果は,Educational Measurement: Issues and Practice誌の表紙に掲載される統計図表としてData Visualization Competitionに提出し,Winning Awardを獲得した。
古典的項目分析を実施した結果,同一リストに属する複数の誤答選択肢について,選択率(選ばれやすさ)が類似した傾向にあったケースと,異なる傾向にあったケースの両方が観察された。
ただし,項目識別力の低さが明らかになり,同一リストに含まれる誤答選択肢の選択状況の等質性・異質性をより適切に捉えるモデルの適用には至らなかった。2022年度に,研究1のデータ収集を改めて実施する準備を進めている。
また,順序多肢選択式問題に関する新たな分析視点を見出し,誤答選択肢の選択状況の間の連関について,沖積図 (alluvial plot) を用いて可視化する方法を開発した。この分析視点を活用し,順序多肢選択式問題の誤答選択肢間の関係性を効果的に把握することに成功した。この研究成果も利用して,研究1の解答データ分析を進めている最中である。なお,この分析視点に基づき別のオープンデータを用いた作図結果は,Educational Measurement: Issues and Practice誌の表紙に掲載される統計図表としてData Visualization Competitionに提出し,Winning Awardを獲得した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K14177
- 体系的課題番号 : JP20K14177
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
1-
National Council on Measurement in Education 2022年4月9日