1991年4月 - 1994年3月
カキ果実の高速脱渋システムの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
- 資金種別
- 競争的資金
1.カキ‘平核無'果実の脱渋処理から脱渋完了までの期間を短縮することを目的として、5Lの小型容器によるエタノ-ルとCO2の高温併用処理について検討した。エタノ-ル処理量が多いほど脱渋程度は進んだ。果実を前もって40℃に昇温(3時間)し、98%CO2にエタノ-ルを分割添加処理(5時間)し、一時解放後、40℃で密閉保温(12時間)することにより開始から20時間で脱渋がほぼ完了し、さらに解放して20℃で12時間合計32時間で完了するように高速化が可能であった。高速脱渋果は着色の進行がやや速かった。保温終了時に果肉硬度の低下が認められたが、その後回復した。 2.CO2・エタノ-ル併用処理を処理規模拡大(43L、1100L容器)した場合に発生する問題について検討した。脱渋処理中、密閉した容器内の高CO_2状態はよく保たれた。43l規模では脱渋処理前に果実温度が設定温度まで上昇したが、1100Lは加温機の能力不足が原因で、果実温度の上昇が十分でなく脱渋速度が遅くなった。加温方法の改良工夫