共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

「ポスト身体社会」における芸術・文化経験の皮膚感覚についての横断的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B) 美学および芸術論関連

課題番号
19H01207
体系的課題番号
JP19H01207
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
10,140,000円
(直接経費)
7,800,000円
(間接経費)
2,340,000円

2020年度は春に京都工芸繊維大学美術工芸資料館にて、展覧会「肌色って何色? 広告ポスターに見る皮膚表現」を開催する予定であったが、COVID-19の影響により資料館自体が休館を余儀なくされたため、2021年度以降に延期となった。
研究会合としては、秋には、研究分担者の太田純貴先生中心となって、がユトレヒト大学のナンナ・フェルフーフ先生を招聘し、鹿児島大学にて国際シンポジウムを予定したが、こちらもCOVID-19の影響により出入国手続きが極めて困難な状況となり開催を延期することとなった。冬の研究会として2021年3月11日に、オンラインにて会合を実施した。研究分担者である鹿児島大学の太田純貴先生ならびに九州産業大学の藤田尚志先生に以下の題目で研究報告を行なっていただいた。
太田純貴「皮膚の想像力と岩明均作品」
藤田尚志「触覚をめぐる最近の哲学的考察(デリダ、伊藤亜紗)ーー痒さの哲学に向けて」
両報告は、美学的観点からこれまで身体論において研究されてきた「触覚」の問題を人体を覆うセンサー網としての皮膚へと拡張し、再検討するものであった。太田先生は漫画『寄生獣』における皮膚の問題を中心とし、藤田先生はデリダおよび伊藤亜紗の哲学的考察を出発点として皮膚における「痒み」に焦点を当てる意義深い報告であった。
上記以外の研究分担者は、以下のようなそれぞれの研究テーマについて持続的な調査研究を行った。「荒川修作+マドリン・ギンズによる天命反転における皮膚感覚」(平芳幸浩)「現代ファッションにおける皮膚感覚の変容」(平芳裕子)「ヴィデオ・アートにおける身体と皮膚の表象」(牧口千夏)「アニメーショ ンにおける皮膚表象」(若林雅哉)「現代文学における「皮膚感覚」表象」(高木彬)「映像がもたらす記憶と創造の相互作用」(池側隆之)。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H01207
ID情報
  • 課題番号 : 19H01207
  • 体系的課題番号 : JP19H01207

この研究課題の成果一覧

論文

  1

MISC

  1

書籍等出版物

  3

講演・口頭発表等

  3

社会貢献活動

  5