MISC

2017年6月20日

妊娠時に視神経障害及び白質脳症にSIADHを合併した1例

日本内分泌学会雑誌
  • 小松原基志
  • ,
  • 稲垣兼一
  • ,
  • 当真貴志雄
  • ,
  • 西山悠紀
  • ,
  • 藤澤諭
  • ,
  • 原孝行
  • ,
  • 細谷武史
  • ,
  • 小倉俊郎
  • ,
  • 和田淳
  • ,
  • 大塚文男

93
Suppl. Update
開始ページ
14‐16
終了ページ
16
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本内分泌学会

40歳代女性(7経妊0経産婦)。妊娠4週目に低Na血症が出現し、補液後も更に進行したため、妊娠6週目に当院へ紹介となった。入院時、著明な低Na血症とAVPの相対的高値を認め、SIADHと診断された。診断後は飲水制限と点滴によるNa負荷を行い、血清Na値のコントロールは可能であった。しかし、経過中に視神経障害、手指の振戦を認め、妊娠8週目には見当識障害が出現した。頭部MRIでは側脳室前角周囲および後頭葉白質、視床下部、延髄にT2高信号変化を認めた。妊娠10週時に見当識障害の悪化のため妊娠中絶となったが、中絶後は見当識障害、振戦が速やかに改善した。また、中絶10週後の頭部MRIでは白質病変は完全に消失がみられた。視神経障害については中絶後2週目にmPSLパルスを施行し、視力は改善傾向にある。

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201702231658842385
URL
http://jglobal.jst.go.jp/public/201702231658842385
ID情報
  • ISSN : 0029-0661
  • eISSN : 2186-506X
  • 医中誌Web ID : 2017388877
  • J-Global ID : 201702231658842385

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