河川のセシウム濃度長期観測結果と令和元年度大型台風の影響
第13回放射線計測フォーラム福島
- 開催年月日
- 2020年12月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東京
- 国・地域
- 日本
本発表では、原子力機構が福島県で実施した環境動態研究におけるこれまでの研究成果のうち、河川を介した$^{137}$Csの動態に関する成果を講演する。我々の長期観測結果から、河川水中の溶存態及び懸濁態$^{137}$Cs濃度の低下傾向が明らかになった。令和元年東日本台風の出水規模は平成27年9月関東・東北豪雨の約2倍だったが、$^{137}$Csの流出量は約2/3だった。これは、河川を流れる土壌粒子に含まれる$^{137}$Cs濃度が時間とともに低下しているためによる。河川敷においては、時間とともに放射性セシウム濃度の低い土壌粒子が表層に堆積することにより、河川敷の空間線量率は時間とともに低下している。