2019年4月 - 2022年3月
elF2α脱リン酸化阻害剤を用いた小胞体ストレス軽減による歯周病新規治療薬の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
成人の約80%は歯周病に罹患しているといわれている。歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、進行すると歯槽骨の吸収にまで及ぶ疾患である。現在、歯周病治療薬として、歯科用抗生物質製剤があり、これらは、微生物およびその産生物、または炎症に作用するが、著しい効果は認められないという欠点がある。そのため、より効果の高い新たな歯周病治療薬が望まれている。私たちは、新たな歯周病治療法の開発を目指し、歯周病罹患組織に生じる炎症と深く関係する細胞の小胞体ストレスに着目した。
本研究では、小胞体ストレスを軽減するelF2α(真核生物の翻訳開始因子)脱リン酸化阻害剤の歯周病に対する効果を検討し、歯周病の発生メカニズムを阻害する新規な歯周病予防・治療薬の開発を目指す。
これまでに、歯周病モデルマウスおよび歯周病モデルラットにelF2α脱リン酸化阻害剤の一つであるsalubrinalおよび別のelF2α脱リン酸化阻害剤であるguanabenzを投与し、μCTによる骨構造解析,組織切片によるTRAP染色を行った。その結果、歯周病モデルマウスにおいて、elF2α脱リン酸化阻害剤の一つであるsalubrinal投与により、歯槽骨の骨吸収が抑制され、歯槽骨量の減少が抑制されることを確認した。また、歯周病モデルラットにおいて、別のelF2α脱リン酸化阻害剤であるguanabenz投与により、歯槽骨の骨吸収が抑制され、歯槽骨量の減少が抑制されることを確認した。
この内容を、Life Sciences,journal Pharmacological Sciense に投稿し、受理された。
本研究では、小胞体ストレスを軽減するelF2α(真核生物の翻訳開始因子)脱リン酸化阻害剤の歯周病に対する効果を検討し、歯周病の発生メカニズムを阻害する新規な歯周病予防・治療薬の開発を目指す。
これまでに、歯周病モデルマウスおよび歯周病モデルラットにelF2α脱リン酸化阻害剤の一つであるsalubrinalおよび別のelF2α脱リン酸化阻害剤であるguanabenzを投与し、μCTによる骨構造解析,組織切片によるTRAP染色を行った。その結果、歯周病モデルマウスにおいて、elF2α脱リン酸化阻害剤の一つであるsalubrinal投与により、歯槽骨の骨吸収が抑制され、歯槽骨量の減少が抑制されることを確認した。また、歯周病モデルラットにおいて、別のelF2α脱リン酸化阻害剤であるguanabenz投与により、歯槽骨の骨吸収が抑制され、歯槽骨量の減少が抑制されることを確認した。
この内容を、Life Sciences,journal Pharmacological Sciense に投稿し、受理された。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K10137
- 体系的課題番号 : JP19K10137