論文

査読有り
2016年11月

J-PARCにおけるRFQ加速器の真空特性と運転安定性

Journal of Vacuum Science and Technology A
  • 森下 卓俊
  • ,
  • 近藤 恭弘
  • ,
  • 小栗 英知
  • ,
  • 長谷川 和男

記述言語
英語
掲載種別

J-PARCリニアックでは水素イオンビームを400MeVに加速して後段の3GeVシンクロトロンに供給する。ビーム出力増強のため、2014年にリニアック初段部(イオン源、高周波四重極空洞(RFQ)、ビームチョッピングシステム)を強化した。ピーク電流を30mAから50mAに増加させたRFQは新たに設計、製作され、2014年夏にインストールした。2週間の真空排気の後に大電力調整運転を開始し、同年11月初旬からはビーム供給運転に移行した。現在までの2年間、深刻な問題も発生することなく運転を継続しているが、ビーム運転中、空洞内でスパーキングが頻発するため、現時点ではRFQ運転の安定性が十分ではない。我々は空洞内真空中に残留する不純物がこの現象に影響していると考えている。本発表では、本RFQの真空排気系の設計と性能を示すとともに、スパーキング頻度、残留ガス成分、およびビーム運転パラメータとの関連について報告する。

エクスポート
BibTeX RIS