共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

講和期の政治的葛藤が日本教職員組合の平和運動・平和教育に与えた影響の考察

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H00988
体系的課題番号
JP18H00988
配分額
(総額)
17,420,000円
(直接経費)
13,400,000円
(間接経費)
4,020,000円

2019年度の実施計画においては、「研究に使用する基礎資料を利用可能にする作業と分析作業とを並行して進める」ことを目標にしていた。具体的には、(1)デジタル化した史料の分析、(2)いくつかの単組の所蔵史料の整理・デジタル化、(3)古書・史料の体系的収集・検討と、各グループでの本格的なデータ分析作業、(4)中間的な成果の学会発表、論文投稿であった。これらの項目に沿って、以下に研究実績をまとめた。
(1)2019年度は教職員組合の平和運動と、総評傘下の労働組合の青年部・婦人部の史料をデータ化することができた。史料は簿冊になっているものもあったが大半は一枚紙のものであり、個別にラベルをつけて整理するようにした。中根式で書かれた速記の反訳は今年度で完成させることができた。全国教育研究集会で発表されたレポートを、テキスト化するための作業も行った。テキスト化することで、使用されている語句等の検索ができるようになった。現在、これらの史料等は分析を進めている。
(2)単組の所蔵史料を探索することができなかった。しかし教職員組合の中央執行委員であった沖縄県在住の個人宅を訪問し、所蔵史料の閲覧とヒアリングを行うことができた。
(3)データ化した史料分析のために、1950年から1955年までの雑誌論文や古書を中心的に収集した。さらに、各メンバーが個別のテーマごとの史料を収集・検討し、分析をすすめることができた。それぞれの進捗状況を確認するために、8月と3月に研究会を開催し、成果をまとめるための計画を立てた。
(4)教育史学会では朝鮮戦争と平和運動について考察した発表を行った。全国教育研究集会に参加した知識人に関する論文、1949年の塩原大会における平和運動方針案の作成過程に関する論文を発表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H00988
ID情報
  • 課題番号 : 18H00988
  • 体系的課題番号 : JP18H00988