MISC

2015年

マインドワンダリングがトップダウンの期待に及ぼす効果

日本認知心理学会発表論文集
  • 井関 龍太
  • ,
  • 中島 亮一
  • ,
  • 上田 彩子
  • ,
  • 岩井 律子
  • ,
  • 熊田 孝恒

2015
0
開始ページ
87
終了ページ
87
DOI
10.14875/cogpsy.2015.0_87
出版者・発行元
日本認知心理学会

マインドワンダリングが起こっているときには,マインドワンダリング報告時には,課題目標を制御する注意のメカニズムが適切に働いておらず,トップダウンの期待(課題に対する構え)が維持されていないことが考えられる。本研究では,シングルトン検出課題を用いて,標的項目を定義する特徴次元の出現頻度を操作した。出現しやすい特徴次元に対して注意が適切に維持されていれば,高頻度次元項目に対しては,低頻度次元項目に対するよりもすばやく検出が行なえるはずである。3つの実験の結果,課題関連思考が経験されていた試行では一貫して出現頻度の効果がみられたのに対し,マインドワンダリングが経験されていた試行では出現頻度の効果が弱まるか,消失した。そこで,マインドワンダリングが生じているときには,出現する見込みの高い特徴次元に備えておくといった形でのトップダウンの期待が十分に維持されなくなることが明らかになった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.14875/cogpsy.2015.0_87
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005489179
ID情報
  • DOI : 10.14875/cogpsy.2015.0_87
  • CiNii Articles ID : 130005489179
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000347215661

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