MISC

2003年1月27日

反応時間のLOC分析に基づく視覚的注意制御過程の解析とモデル化

電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
  • 熊田 孝恒

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627
開始ページ
55
終了ページ
60
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
一般社団法人電子情報通信学会

特徴情報に基づく知覚的注意の制御過程をLOC(latency Operating Characteristics)分析を用いて解析した。特徴情報に基づく注意の選択過程の限界を示した現象である次元間反応適合性効果(Theeuwes, 1998)を取り上げ、その時間経過をLOC分析によって検討した。その結果、顕著な妨害刺激が提示された場合に、注意がキャプチャされることを示すLOC関数が得られた。妨害刺激が目標刺激よりも顕著でない場合にも、次元間反応適合性効果が観察され、LOC分析の結果、この効果は余剰リソースが妨害刺激に向けられたことによると考えられた。また、このような特徴に対する選択性の限界にも関わらず、課題関連の特徴情報の処理が遅れて立ち上がっていく経過もLOC分析によって明らかになった。これらの結果から、顕著性に基づく選択処理過程に続いて、特徴情報に基づく選択処理過程が働くという2段階のモデルが提案された。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003232260
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10091178
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/6498121
ID情報
  • ISSN : 0913-5685
  • CiNii Articles ID : 110003232260
  • CiNii Books ID : AN10091178

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