MISC

2004年3月

急性巣状細菌性腎炎の5歳男児例

日本赤十字社和歌山医療センター医学雑誌
  • 三國 貴康
  • ,
  • 濱畑 啓悟
  • ,
  • 日裏 勝
  • ,
  • 早川 和代
  • ,
  • 石原 温子
  • ,
  • 藤永 英志
  • ,
  • 奥村 光祥
  • ,
  • 吉田 晃
  • ,
  • 田中 里江子
  • ,
  • 百井 亨

21
開始ページ
45
終了ページ
50
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本赤十字社和歌山医療センター

5歳男児.患者は発熱・嘔吐を主訴に入院となった.入院時,血液検査では白血球数,CRPの上昇を認め,尿検査では潜血,蛋白を認めたが白血球は認めず,尿培養・血液培養は陰性であった.腹部超音波検査では左腎盂と尿管の拡張を認め,造影CT所見にて左腎実質内に多発性の楔状低吸収域を認めた.以上より,急性巣状細菌性腎炎(AFBN)と診断し,抗生剤(FMOX)の静脈注を開始したところ,解熱,白血球数・CRPの正常化がみられ,入院11日目に退院となった.経過中,99mTc-DMSAシンチグラフィで左腎に集積欠損像を,排尿時膀胱尿道造影で両側の膀胱尿管逆流現象を認めたことから,本症例は逆行性経尿道感染による急性腎盂腎炎からAFBNに進展したと考えられた

ID情報
  • ISSN : 1341-9927
  • 医中誌Web ID : 2004218374

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